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「ん〜………………」
「うっひゃっひゃっひゃ！待てー！トナカイーー！！」
「うるさい」
聞こえてきた声に思わず起き上がると、開け放たれた扉から何かを追いかけるルフィとサンジが見えた。
「…………………あれ。いつの間に…」
「ハッピーかい？小娘」
「！？」
酒瓶を片手に現れたモデル並みのプロポーションの老婆に開いた口が塞がらない。
「男一人抱えて登ってきたなんて、アンタもどうかしてるねぇ… 」
クツクツと喉奥で笑うこの老婆こそが目的であろう魔女だと分かってAはハッとする。
「ナミは？連れの娘は大丈夫でしたか？酷い熱だったんです。」
「ああ…、あの小娘。隣の部屋で寝てるよ。うちのトナカイが面倒みてる。」
「良かった…」
「それより、アンタのその腕と指先。しばらくは使いもんになんないよ。」
そう指摘されて体を見れば至る所に包帯がしてあって苦笑した。いままでで一番の大怪我だわ。ていうか
「……あれ」
こっち側動かないんだけど。
「そっちは脱臼してる。無理に動かさないこったね。」
「うわ…、治療して頂いてありがとうございます。」
スパーっと煙草の煙を吹き出す老婆にAはペコりと頭を下げて礼を言うと老婆は楽しそうに歯を見せて笑った。
「ひぃーっひっひっひっ、私のことはドクトリーヌと呼びな。」
「(へそピアスが超絶似合ってるな〜。)」
140歳にはとうてい見えないや、と心の中で呟いているとひょっこり扉ふちからルフィが顔を出した。と思えばルフィを押しのけてサンジが入ってきた。
「Aちゃん？！目を覚ましたんだね！？」
「サンジ････(後ろのルフィがすごいことになってる…)」
押しのけられたルフィが扉淵で顔を真っ青にしているのを見て口の端が思わず歪んだ。
「すまない、俺がここへ連れてくるって言ったのにこんな有様になっちまって…」
「何言ってんの。ナミも間に合ったし、それに私もいまこうして治療が受けられてるんだから結果オーライじゃん！」
そう話すとうるうると涙を流すサンジに思わず苦笑が漏れた。するとルフィがいつの間にかひょっこり顔を出してにかりと笑う。
「Aがいてくれたおかげで助かった！ありがとう！」
「………うん」
じわりじわり、至る所凍傷だらけで感覚はよくわからない、けど確かな熱を胸いっぱいに感じた。
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natto710(プロフ) - Chaosさん» コメントありがとうございます！とても励みになります！今後ともよろしくお願いします＼(^^)／ (2019年11月23日 22時) (
レス) id: ca90458da5 (このIDを非表示/違反報告)
Chaos(プロフ) - 更新楽しみにしてます。 (2019年11月15日 0時) (レス) id: c7227097e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イト | 作成日時：2018年10月26日 9時
