グループ外恋愛 (ページ17)

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2012年-4 ページ17

ゆび祭り当日。

ド緊張の中、リハーサルを終えた。
楽屋に戻るとさっくんから一通のメールが届いた。

“チケット取れたから見に行くね！！遂に颯の可愛さが見つかっちゃう～！！”

そういえばドラマの現場で絶対当てると意気込んでたもんなぁと思い出す。

メイクを済ませてから衣装に着替え、本番に望む。

ここにいる全員を圧倒させてやる。

そう意気込み、ステージに上がる。

事務所のお偉いさんがくじを引き、私の出番は乃木坂さんの後になった。

お花をあしらったピンク色の衣装を身にまとい、暗い舞台の真ん中に立つ。

1曲目はSexy Zoneのデビュー曲、『Sexy Zone』

暗い状態で前奏が流れる。

空ニ、カザシタ手ノヒラ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「日本武道館お集まりの皆さん、初めまして！七五三掛颯です！今日は名前だけでも覚えていってください！！！」

前奏を歌いきり、スポットライトが当たって私が話し始める。それと同時に私は上のステージから階段で中央のステージに降りる。

ステージでいつものように歌って踊る。
いつもと違うのは1人でステージに立っているということ。

サビになるとスポットライトから全体照明に変わり、ステージ全体が照らされる。

サビのところの振り付けを踊ってくれている方もちらほらいて、とても嬉しかった。嬉し過ぎて泣きそうになったが、泣くわけにはいかないと堪えた。

「Sexy Rose」

そのセリフを言い終えると、今まで静かだった客席からキャーと歓喜の声が聞こえた。

そしてやってきたMCタイム。
ひとりしかいないのでもちろん自分が進行です。

「はい、！初めまして七五三掛颯と申します！
ジャニーズ事務所所属で普段はSexy Zoneというグループの一員として活動しております。メンバーカラーがピンクなのでピンク色のサイリウムを振って下さると嬉しいです、！」

そう言うと会場が一気にピンク色になった。

本当に嬉しくて、つい泣きそうになってしまった。