23 同じ思い ページ23
「ごめん……。」
「ううん……。」
「ニノ、俺だって……。俺だって、泊まっていきたいよ。
一緒に夜を、過ごしたい。
だけどさ……。
俺、お前の事、大事にしたいんだ。
勢いだけでどうこうとか……やなんだ。」
「うん……。」
「正直、何度も、このまま……って思った。
帰りたくねえな、なんて毎回思ってる。
だけどさ、泊まったら……
酷いこと、しちゃいそうで。」
「酷い、こと」
「それにさ、俺、その……。」
そこまで言って、翔さんは顔を赤らめて、俯いた。
なんか口の中でもごもご言ってる。
「なんつーか、俺……。
まだ、勉強不足っつーか、
その、準備不足っつーか、研究途中っつーか」
「え？なに？聞こえない」
「とにかく！準備万端整えてから臨もうと思ってんの！」
言い切ったけど……。
なんだそれ。
大真面目に。
「じゃあさあ、その準備ってゆーのは、いつ整うのさ」
「いや、いつ、っていうか……。然るべき時期と場所を準備してだな、」
「まさか、記念日に、夜景の見えるオシャレなホテルのスイートルームで、みたいな」
「…………。」
「マジだ」
「なんだよ、悪ぃかよ…。」
拗ねたように目元を紅くして言うのが、なんか……可愛くて。
「わかったよ。早く準備万端整えてくださいよ？
俺だって、待つのにも限界あるんだからさ？」
って、笑って、拗ねて尖らせた唇にキス、してやった。
「もう！だからお前はー！」
焦る姿も、可愛くて。
俺達はそれからしばらくの間、二人で笑いあった。
なんとなく、二人とも同じ想いだって、わかったから。
感じていた不安も、霧のように消えて。
信じて待とう、焦ることないよね、って思ったんだ。
だけど。
あとになって、この時……。
無理を言ってでも一つになっておいたら、なんてさ。
気持ちをカタチにしておいたら良かった、なんて、
考えても仕方の無いことを、思ったんだ……。
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北嶋 蛍(プロフ) - はるさん» はるさん、コメントありがとうございます！ちょっと虐めすぎかも、と思いつつ、どんどん酷くしちゃって…Sっ気があるのかしら…！笑。続きも頑張ります！またお越しくださいね。 (2017年10月30日 18時) (
レス) id: f21e71d430 (このIDを非表示/違反報告)
北嶋 蛍(プロフ) - いっちゃさん» いっちゃさん、コメントありがとうございます！ニノちゃん可哀想すぎると思いながらもだんだん楽しくなっちきちゃったわたしです笑。どうやって料理してやろうかしら！またお付き合いくださいね。 (2017年10月30日 18時) (レス) id: f21e71d430 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 更新ありがとうございます！もうせつないです。でもせつないの好きです（ドＭとたまに言われます）翔さんはどう思っているのか知りたい！続きを楽しみにしています！ (2017年10月30日 18時) (レス) id: 2e57ade7fe (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃ(プロフ) - 蛍ちゃーん！ニノちゃん苦しそう！助けてあげてー☆このすんばらしく性格のよろしい女性は蛍ちゃん煮るなり焼くなり好きに八つ裂きに…え？(▼ω▼) (2017年10月30日 18時) (レス) id: b2c15868e3 (このIDを非表示/違反報告)
北嶋 蛍(プロフ) - みーこさん» みーこさん、お久しぶりですね(^^) お話は楽しい展開では無いのですが、覗いてくださって、怒ってくれて嬉しいです。コメントありがとうございます！ (2017年9月14日 21時) (レス) id: f21e71d430 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：北嶋 蛍
作成日時：2017年4月16日 2時
