涼くん……［黄○］［男主］ (ページ37)

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『……』

「ﾋｭｰ、これ当たりじゃね？今回ばかりはアイツに感謝だな。毎回ハズレばっかり寄越すから困ってたわw」

「だなw色白ぇし、女みたいな顔と声してっしさ？ブツさえ見なけりゃ全然いけるわw」

「ちょ、先誰から行く？」

自分らのズボンのベルトやシャツのボタンを外して近づいてくる。

『うーわきんも。変なもん見せないでよ吐き気しちゃう』

「おーおー言うねー」

「可愛い声してんだからもっと興奮するようなコト言ってくれねぇとよ〜。なぁ？」

伸びてくる複数の手。そして鼻息の荒い雄共。

『……………マジきも』

〜♪〜♪〜♪〜

「んあ？誰からー？」

「あー、アイツからだわ。ちょい先始めといてー。

もしもー…」

【あんたら本当つかえねぇ！何バレてんのよこのカス！！】

携帯の向こうから聞こえる突然の怒号

それが久瀬さんだと分かったのは彼らが"亜恋"って呼んでたから。

『…へぇ』

やっぱり久瀬さんだったんだ。

「は？！バレてるって、…いや俺達ちゃんと確認したって！…」

【じゃあ何で黄瀬にお前らの情報が行くんだよ！】

「っ…」

【ッチ…もういいわアンタら。多分黄瀬がそっち行くと思うけどアタシの名前はくれぐれも出さないようにね。よろしく〜ばいばぁい】

「は！？亜恋！おいっ…」

彼らの反応からして久瀬さんが放棄したんだとそう思った。

--今逃げるのがベストなんだろうけど…--

ご丁寧に縄まで括り付けてくれちゃってるから逃げようにも逃げれな…

「Aくん」

『！、黒子さ、』

突然背後に感じた人の気配は僕の影に隠れ彼らから見えていないようで。

「何も聞かずにそのままゆっくりこちらへ来てください。裏扉から出ましょう」

手首の縄は黒子さんが外してくれたんだろう、自由になっていた。

黒子さんに気づかないなんて余程影が薄いのかな。

建物から出ると視界が暗くなり暖かい何かが僕を乱暴に包みこんだ。