第七十一話 ページ31
左之side
Aと新八と平助と3人で伊東さんについて話していると総司が来た。
総「僕は嫌いだよ」
貴「どうして?」
総「だって……Aの事馬鹿にしたし……」
貴「うちは気にしてないからいいのに」
総「Aが良くても僕は良くないの。Aも怒る事を覚えた方がいいよ」
貴「怒る事……?」
俺たちはAが怒ったところを見たことがない。
総「例えば、僕が今さっきAが一生懸命干した洗濯物を落としたとするよ。どうする?」
貴「もう一度洗うよ」
総「そうじゃなくて……僕に対して怒らない訳?」
貴「兄ちゃんはうちよりもっと大変だから」
総「ああ……! じゃあ落としたのが僕がじゃなくてその辺を通りかかった猫だったら?」
自分が求めている答えを出さないAに総司は少し腹を立てた。
貴「猫に非はないよ」
総「Aはお人好しすぎるよ」
貴「そうかな?」
確かにそれは俺たちも思った。
少しくらいは怒ってもいいはずだが。
貴「あ、参謀」
ちょうどそこに伊東さんが通りかかった。
伊「あらAさん。どうかしましたの?」
貴「副長が参謀にこれをと……」
伊「わざわざご苦労さま。確かにお預かり致しましたわ」
伊東さんがいなくなったのを見届けてから平助が俺に小さな声で声をかける。
平「Aも大概だよな」
左「確かにな」
Aは絶対に伊東さんの事を『伊東さん』とは呼ばない。
ずっと『参謀』と呼んでいる。
それに、伊東さんの前では俺たちの呼び方も違う。
近藤さんの事を『勇さん』と呼んでいるのに伊東さんの前では『局長』と呼ぶ。
普段は俺の事も『左之さん』だが伊東さんの前では『原田組長』という。
こういうところを見ると、総司の妹だなって思う。
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とり(プロフ) - 続きが楽しみです!頑張ってください( ´ ▽ ` ) (2015年2月24日 14時) (レス) id: bd0ffbf036 (このIDを非表示/違反報告)
メガネヒーロー(プロフ) - 続きが楽しみです! 感動します・・・! (2015年2月15日 20時) (レス) id: f6fbbca749 (このIDを非表示/違反報告)
それぞれ(プロフ) - 魅璃亞さん» 返信遅れてごめんなさい。小説の方で話に区切りがついたら載せさせてもらおうと思います。とっても上手でした。ありがとうございます(*´∀`*) (2015年2月14日 17時) (レス) id: 70fb5bc06b (このIDを非表示/違反報告)
マーマレード砂丘(プロフ) - ドキドキの展開ですね!☆続き楽しみにしてます!☆ (2015年2月11日 18時) (レス) id: a4a7a72e75 (このIDを非表示/違反報告)
土ペンギン(プロフ) - 頑張れ〜! (2015年2月10日 21時) (携帯から) (レス) id: 5a14887082 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:それぞれ x他1人 | 作成日時:2015年2月1日 10時