【薄桜鬼】 妹さんはお手伝いさん 第二章

第六十話 ページ19

平助side







総司の話ではAは総司におじやを作って持ってきてくれたらしい。

その時にAに火傷を負わせた。

Aは「また作ってくる」と言って部屋を出て行った。

そしてそのまま帰ってこなくなった。



風間は何となく違和感がして橋に行ってみた。

すると、そこに熱で倒れ込んだAがいた。

家で看病をした後、「屯所へ帰りたい」と言ったから連れて帰ってきたという事だ。







風「――それで、ここにいる奴、誰もAの体調に気付かなかったのか？」

土「…………」

皆、黙る事しかできなかった。

風「話すことは話した。俺はもう聞くことはない。帰らせてもらう」

立ち上がり、風間は出ていこうとする。





山「もう帰られるのですか？」





風間は山南さんの言葉に足を止めた。

風「俺はここに用はないが？」

山「貴方がいなくてはAが悲しみますよ。せめて目が覚めるまでいてあげてください」

確かに。

ここで帰られたらAが悲しむな。

風「……仕方あるまい。Aの意識が戻るまでだ」

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