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第五十四話 ページ13

熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い。

おじやがかかった右の手首が熱い。

太ももが熱い。

何故か体中が熱い。

貴「はっ……はっ……」

意識が朦朧とする中、うちは雪が振り続ける街を走る。

どこかへ行こうと思った訳じゃないけど、足があの河原に向かっていた。







千景さんに剣術を教えてもらった河原。







河原についた瞬間、うちは倒れ込んだ。

貴「はぁっ……」

吐く息が白い。

懐から手ぬぐいを取り出し、川で手ぬぐいを冷やして手首と太ももに当てる。

貴「うぅ……」

痛い。

痛い痛い痛い痛い痛い痛い。

太ももが痛い。

手首も痛い。

何より頭が痛い。

体中、焼けるように熱い。

視界はボヤけてロクに前も見えない。





勝手に屯所を飛び出して、皆怒っているだろうか。

帰らなきゃ。

こんな寒い日にこんな場所にいても誰も来てくれない。

ここにいれば凍死するだけだ。

帰らなきゃ。

兄ちゃんにもう一度……おじや作らなきゃ。

頭では分かっているのに、体は全然動かない。

貴「はぁ……っ」

もう……ダメかもしれない……。

雪の冷たさまでもが気持ちよく感じてきた。







まだ……死にたくないな……。







せめてあの人に――――。

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とり(プロフ) - 続きが楽しみです!頑張ってください( ´ ▽ ` ) (2015年2月24日 14時) (レス) id: bd0ffbf036 (このIDを非表示/違反報告)
メガネヒーロー(プロフ) - 続きが楽しみです! 感動します・・・! (2015年2月15日 20時) (レス) id: f6fbbca749 (このIDを非表示/違反報告)
それぞれ(プロフ) - 魅璃亞さん» 返信遅れてごめんなさい。小説の方で話に区切りがついたら載せさせてもらおうと思います。とっても上手でした。ありがとうございます(*´∀`*) (2015年2月14日 17時) (レス) id: 70fb5bc06b (このIDを非表示/違反報告)
マーマレード砂丘(プロフ) - ドキドキの展開ですね!☆続き楽しみにしてます!☆ (2015年2月11日 18時) (レス) id: a4a7a72e75 (このIDを非表示/違反報告)
土ペンギン(プロフ) - 頑張れ〜! (2015年2月10日 21時) (携帯から) (レス) id: 5a14887082 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:それぞれ x他1人 | 作成日時:2015年2月1日 10時

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