28.真実 side:JM ページ28
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「 ジミンさん、お願いがあります。 」
そういう彼女は、とっても苦しそうだった。
何でもする、と答えた俺に少し安心したような表情を浮かべたAちゃんは、
「 私のちょっと信じられないような話、聞いてもらいたいんです。 」
そう言って話を始めた。
「 このBarは、ちょっと嫌なことがあった方たちの前に現れるんです。 」
テヒョンさんもそうでした。
そう彼女は笑った。
JM「 テヒョンアが? 」
「 そう。たしかジンさんと喧嘩したとか。後からきいた話ですけどね。 」
JM「 あぁ、そんな日あったなー。 」
「 だから、私はもうここにはいられない。 」
話が急展開すぎて、思わず座っていた椅子から落ちそうになった。
JM「 えっと…どういうこと? 」
「 私は、嫌なことを抱える人を笑顔に変えるために生まれてきた妖精です。 」
妖精。
さっきも言ってたけど、これマジなの?
大分信じられないんだけど?
妖精って、こんなに人間そっくりなの?
頭に浮かぶのは疑問ばかり。
「 信じてもらえないと思いますけど。 」
JM「 いや、まぁそれはね…。 」
「 それでいいんです。 」
JM「 けどさ仮にそうだとしても、悩みがある人なんてまだまだここにたくさん来ると思うけど? 」
「 でも、私がこの世界で働くには条件があって。 」
Aちゃんがこの世界でBarを営めるたった一つの条件。
それは
「 恋をしてはいけない。 」
困ったような笑顔を浮かべたAちゃんを見て、俺は全てを察した。
JM「 Aちゃん… 」
「 私、テヒョンさんに恋しちゃったんです。 」
えへへ、というその笑顔には、たくさんの苦悩が隠されてるんだよね。
「 だから、もうここにはいられないんです。 」
これを、テヒョンさんに渡しておいてもらえませんか。
目を涙でいっぱいにしながら差し出されたものを、俺は大事に受け取った。
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Rala(プロフ) - ゴリ実さん» ゴリ実さん!再びありがとうございます!最後まで読んでくださり、また応援してくださりありがとうございました。これからもいいお話を皆様にお届けできるように頑張ります*。 (2020年2月24日 21時) (レス) id: 17c5136509 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリ実(プロフ) - 更新お疲れ様でした!とても良い展開でした…。今後ともご活躍楽しみにしております^ - ^! (2020年2月24日 16時) (レス) id: df9f3b9e3e (このIDを非表示/違反報告)
Rala(プロフ) - ゴリ実さん» ゴリ実さん、コメントありがとうございます!私もダブル黄金マンネの秘密、楽しみに読ませていただいてます!これからも楽しんでいただけるよう頑張ります*。 (2020年2月13日 8時) (レス) id: 17c5136509 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリ実(プロフ) - 初めまして!作品が面白く、コメントさせていただきました!今後も更新お待ちしております)^o^(! (2020年2月12日 17時) (レス) id: df9f3b9e3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rala | 作成日時:2020年1月23日 22時