35話 針が刺さるように ページ36
アキラside
さて
残された俺たち3人
タツキっくをおんぶして先生が部屋を出ていくのを見届け呆然と立ちすくしているままだ
ウィト「アキラ先輩、奏先輩どうしますか…」
アキラ「うん…」
奏「…」
ウィト「…」
パクに聞かれたけどなんだか今は何も考えられなくって素っ気ない返事をしてしまった
きっと泉もそうだな
この先3人で練習するにしてもなんだか気合が入らないし…
アキラ「なぁ…もう少ししたらみんなの様子を見に行かないか…?」
ウィト「そ、そうですね…!」
奏「でもそれは迷惑じゃ…?」
アキラ「じゃあ泉は心配じゃないのか…!?」
奏「…そんなことないに決まってるでしょうっ!!」
ウィト「そ、そうせんぱい…?」
正直、泉が声を上げることなんて早々ないから俺はびっくりした
まぁ俺が喧嘩腰で話しかけちゃったのも悪いんだけどな
このシーンとした空気の中、針が刺さるように俺の心が撃ち抜かれた
奏「行きましょう…」
俺たち3人は練習場の扉を開け、先生の部屋へと向かった
ドアの前に着くなりAの泣き声が聞こえる
A「ありがとぅっ…ございますっ…」
そんなAのことを想像しちゃうとすぐにドアを開けられない
だからとりあえず部屋の前で様子を伺い待つことにした
ウィト「Aちゃんもタツキ先輩も大丈夫かな…(ボソッ」
みんなが思ってることは同じみたいだ
だからこそより不安で早く会いたい姿が見たい…
ガチャッ
ケント「お、お前ら…」
アキラ/奏/ウィト「せ、先生!!」
ケント「いや、心配なのは分かるよ…だけどさみんなまで移っちゃったら困るし…」
アキラ「わかってます。でも少しだけ…会わせて下さい…!」
ウィト「お願いします」
ケント「うーんでも今は2人とも寝てるんだよなぁ…午後まで待てないか…?」
奏「わかりました。」
アキラ/ウィト「泉!?/ 奏先輩!?」
奏「俺たちが行ったことでまた変に責任を感じさせても困るし仕方ないでしょう…」
アキラ「そ、そうだなぁ…」
ウィト「じゃあ午前中は練習しますか…」
ケント「俺はここから離れられないけどお前らならできるだろ??だから頼んだぞ…」
アキラ/奏/ウィト「はい…」
呆気なく帰された
でも2人ともよっぽど辛そうなのは先生の話から感じた
練習場に来たもののやっぱり踊る気にはなれない…
リーダーの俺がこんなんでどうするんだよ
まったく情ねぇ…
37人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なな,干し椎茸* x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ bayavxjav1/
作成日時:2018年4月1日 8時