春 4 ページ5
暖かい朝日を迎え、私は目が覚めた。
今日は比較的に暖かい日になりそうだ。
『ふぁ……』
「おっきなあくび」
『兵太夫さん、おはようございます』
「おはよう」
私ははだけた寝衣を直すと、兵太夫さんは裾を掴んだ。
『…どうされました?』
「朝からってのも、いいよね…」
など、呟くものですから、叩いてやりましたよ。
『…それより、兵太夫さん、授業は?』
「実習後だから、無いよ。Aは?」
『私も授業はございません。今日はしっかりお休みなさってくださいね』
「A、何か用事ある?」
『今日ですか?…いえ、特に約束などはしておりませんが』
兵太夫さんは、私の目を見据えて口を開いた。
「Aが迷惑じゃなければ、剣術の鍛錬に付き合って欲しいんだ。Aも暫く振って無いだろ?」
『そうですね、最近は忍術が忙しく、剣術が疎かになっていましたね…、どうせ何もないので、ご一緒させていただきます』
そうして、私は刀掛けに掛かっている、祖父から譲り受けた刀を取った。
兵太夫さんの青い刀も同時に渡した。
兵太夫さんは忙しいので刀のお手入れが大変だから私がやっています。
『しっかり装束を来てくださいな。頭巾は結構ですよ』
「お母さんみたい」
『あなたのお嫁さんになるのですから、しっかりせねばです』
「無理しなくていいんだよ」
『ありがとうございます』
私と兵太夫さんは練習場へ、歩いて行った。
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作者名:星波きらら | 作成日時:2020年10月8日 23時