不覚にも、彼に恋をしていました。

７* ページ10

「まず、白雪姫役。誰か立候補する人いないかな？推薦でもいいよ。」



推薦、と言った瞬間、勢いよく手を挙げた人がいた。なにか嫌な予感もする。




「上野さんがいいと思いまーす。」




私の後ろにいた先輩2人もそれに頷く。
うっ………これ、もしかして………。




「えーっと、Aちゃん、いいかな……？」



部長が少し戸惑いながら私に問いかける。



断ったら、怖いもんな……。あの先輩達に絶対責められるでしょ…………。





「は、はい………。」




本当はキスっぽいのとかしたくないんだけどさ、キス＜先輩 って感じなんだよね………。



「それじゃ、よろしく。次は……王子役、かな。誰か立候補はいませんか？」





「はーい、僕やりまーす。」






あぁ………またかぁ……ってことは私、逢坂くんとキスっぽいやつやんの！？




「それじゃ、よろしくね。あ、心配しないで。本当のキスシーンはやらないから。」





あぁ、よかった。だよね、大丈夫だよね。





その後、王妃とか小人とか決まって解散。
すると逢坂君が声をかけてきた。

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