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菅田「…………なんやこれ」
気づいたのは、柚より先にポストを見た時だ。
手紙が入っていた。
宛名も差出し名も無い。
だから、躊躇ったけどその封を切った。
内容は柚に対するセクハラと捉えられる内容の手紙だった。
あと、真っ白なドロドロした液体が入った容器。
菅田「っ………」
え、これってもしかして…。
菅田「………」
誰かはわからないけど、その……差出人の、アレとか言わないよな。
とりあえず早く破棄しないと、柚がこんなの見たら嫌に決まってる。
柚香「……たぁ君、どうしたの?」
菅田「えっ?!あ……いや…その」
柚の視線が俺の手元に向く。
俺は慌てて後ろに隠した。
柚香「………来てた、の」
菅田「…え」
柚香「………っ…」
柚が震えている。
菅田「……もしかして、前から…来とったん?」
柚は小さく頷いた。
柚香「手紙とか…メールとか、電話とかストーカーとか……家に来たりとか…」
菅田「……なんで、言ってくれへんかったの。
ずっとずっと、我慢しとったんか?」
柚はこれにも頷く。
菅田「……怖かったろうに…」
流石に俺でも怖いもん、それ。
柚香「ごめん………でも……言えなかった…」
まあ、確かに言いづらい事ではあるかもしれない。
でも…それでもし、柚の身に何かあったら…。
ピンポーン
柚香「ひっ……」
菅田「っ…」
ピンポーンピンポーンピンポーン
柚香「や……あ…っ…」
菅田「柚、ちょっと奥の部屋に行っとき」
柚香「っ……たぁ、く…」
菅田「柚。女を守るのが男の仕事や。
俺は、大切な柚を守るのが仕事やから」
柚は泣きながら奥の部屋に入ってくれた。
……さて、正面対決かな。
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作者名:☆友梨ぃ☆
作成日時:2019年7月15日 17時