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EP6 ページ34
家に帰った後、部屋でゴロゴロとしていたらドアがノックされた。
入ってきたのはお姉ちゃん。
私達は向かい合って座る。
「楽しかった？」
「うんっ！楽しかった！！」
「良かった……翠がそんなに笑顔になるなんて、菅田さんは魔法使いだね」
「……確かに」
お姉ちゃんはクスッと笑って私の頭を撫でる。
「体調は大丈夫だった？」
「……あ、昨日の夜に喘息が出ちゃって………」
その光景と共に思い出すのは、将暉君とのキスだった。
「っ…！」
仕事では何度もした事があるけれど、プライベートでは初めてだ。
あんなに愛情が篭った優しいキスも、初めて。
「………お姉ちゃん」
「ん？」
「私……」
将暉君と、付き合う事になった。
蚊の鳴くような声で呟いた言葉。
お姉ちゃんは静かに聞いて、「菅田さんの事、本当に好き？」と聞いてきた。
私は大きく頷く。
「だったら、そんなに自信なさげに言うのやめなよ。
大好きなら自信もって」
お姉ちゃんには結婚を考えている彼氏がいる。
だから、恋愛相談をするにはいい相手だ。
「……でも、こんな私でいいのかな…って」
「はぁ……馬鹿だなぁ」
「………」
「菅田さんは、上辺だけじゃなくて翠の本質までちゃんと見て好きって言ってくれたんだと思うよ。
だから、翠は自信を持たなきゃダメ。
大丈夫。翠は可愛いし愛される子だからね」
「………うん」
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作者名：hoshina
作成日時：2019年10月7日 19時
