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「お土産、見てもいい?」

「ええよ」

はぐれないように固く手を繋ぐ。

人の波に揉まれたら翠はすぐに立てなくなる。

「んー……難しいんだよなぁ」

実家が洋菓子店な為、半端な物を選ぶと総ブーイングが掛かるらしい。

何でもいいとは思うが、事情が事情なだけに面白いので好きなだけ選ばせた。

その後はゲームセンターでプリクラを撮った。

翠がイタズラめいた笑顔で誘ってきたからだ。

それから、カフェでおやつを食べて、展望デッキで景色を見て、十分に楽しんで車に乗り込んだ。

「たのしかったなぁ」

「せやね」

「……終わっちゃうな」

翠が下を向く。

俺もこの時間が終わらなければいいのに、とずっと思っていた。

けれど、時間は無慈悲にも過ぎていく。

「翠、また来ような」

「っ、うん!」

次は何処に行こう、何をしよう。

実行するかはともかくとして、沢山の案が出た。

そんな話をする翠は凄く生き生きとしていて、俺まで嬉しくなった。

翠を駅で下ろす。

「じゃあ、またね」

一週間後に東京でまた会うことになっている。

「……翠」

「ん?」

「……愛してる」

「ふふっ、愛が重いなぁ」

そう言いながらも翠は嬉しそうに笑った。

「将暉君、ありがとう。
楽しかったよ」

大荷物を抱えた翠がホームに消えていく。

俺はそれを見送って、ゆっくりと車に戻った。

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作者名:hoshina
作成日時:2019年10月7日 19時

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