今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:64,930 hit
小｜中｜大
待って ページ27
次の日の放課後。
下駄箱を開けると一通の手紙が入っていた。
小さなメモ帳に、几帳面に文字が書かれた手紙だった。
『有栖へ
有栖、ごめんね。
私のせいで辛い思いをさせて、本当にごめんね。
有栖が最後まで信じてくれて、嬉しかったよ。
ずっとずっと、友達でいてくれてありがとう
澪奈より』
私はこの手紙を読んで、すぐに走り出した。
嫌な予感がしたから。
澪奈はまだ学校にいる。
何処にいるかはわからない。
賭けで屋上に向かった。
運動は苦手だ。
息を切らして廊下を走り、階段を駆け上がった。
屋上のドアを開け放つと、澪奈が立っていた。
「澪奈っ！！！」
駆け寄ると同時に、澪奈の体が傾いていく。
「待って……待ってよ！！」
そうして、私は澪奈の腕をギリギリで掴んだんだ。
──でも、私は澪奈を殺してしまった。
自分だけが、生き残って。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 144人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：☆友梨ぃ☆
作成日時：2019年1月26日 22時
