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文学少女と校長先生と愚痴 ページ25
その日の少女はやけに上機嫌だった。
自分の書いた作品がまた優秀賞に選ばれたと彼から教えて貰ったからだ。
少女が恐れている、「書くことが仕事になる日々」は近づいているような気もするが、今日くらいは目を瞑ろう。
スキップをしながら校舎を進んでいた少女は、校長室の前で足を止めた。
やけに大きな声が少女の耳に届いたからだ。
少女は息を殺して校長室の前に佇んだ。
「優秀な生徒が2人も出てしまって、注目されている事が非常に厄介です。こちらは穏やかに、穏便に生活を送りたいのに……。
特に、景山さんは──」
気づいたら、少女は走り出していた。
「…………私達の、事？」
自分がどうかはともかく、澪奈は名前が出てきたのだから絶対にそうだろう。
結果を出すと、穏やかに「おめでとう」と褒めてくれる校長先生。
しかし、その裏の本心を少女は聞いてしまった。
「……絶対に、言わないでおこう」
澪奈には言わないでおこう。
それはこの日、少女が最後まで守り抜いた決意を持った瞬間だった。
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らお - 綺麗な作品ですね。これからも更新頑張ってください。楽しみに待っております！ (2019年5月6日 1時) (
レス) id: 98f96d60d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆友梨ぃ☆
作成日時：2019年4月25日 20時
