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櫻井孝宏 鈴村健一 公演 ページ28

人気アイドル『証拠隠滅』。

そのライブが終わったライブ会場。

1人のおじさんが歩いていた。

鈴村「なんか…この格好でここにいるの恥ずかしいな。着替えてくればよかったなぁ…」

警官の制服ですね。

鈴村「それにしても、このアイドル見覚えある気がするんだけど…」

脳内で引っかからなかったから、いっか。

鈴村「あー、疲れた」

ソファーにどっかりと座って、窓の外を眺めていた。

あたりはすっかり夜。真っ暗である。

その時、もう1人の人間が彼の元へ歩いてきた。

櫻井「証拠隠滅のライブ会場ってここかしら？」

近づいてきたのはオカマだった。

どうする？

逃げる

逃げる

逃げたい




時間切れ。

鈴村「あ…ああ。ここで合ってますよ」

櫻井「あら？あなた、警備員？」

鈴村「いえっ…いえ、違います。証拠隠滅に招待状を貰いまして…」

違うと言ってくれ。

もう1人の人物だなんて言わないでくれ。

櫻井「偶然ね。私も貰ったのよ。

一緒に待っててもいいかしら？」

鈴村「『顔がうるさい』」

櫻井「はっ？！」

鈴村「いえ！！決してそういう意味ではなく…」

櫻井「じゃあ、どういう意味なのよ」

鈴村「だからですね？えーっと…『風林火山』」

櫻井「動かざること山の如し。

じゃあ、いいって事よね」

鈴村「そうですそうです。」

櫻井「なんでちょっと離れるのよ」

鈴村「ゆったり座れた方がいいかなーって…」

櫻井「あら、貴方意外と優しいのね」

鈴村「意外と？！」

警察だよ？

櫻井「じゃあ、失礼するわ」

なんで隙間作ったのにギュウギュウに詰めてくるんだ！

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