地球最後の刃を (ページ23)

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図書館には沢山の人がいた。

前野君、村瀬君、代永君だ。

「1人が怖くてさ」

皆、そう言った。

連日こうじゃ、そうなるのも当然だと思った。

僕は迷わずあの本棚にいった

精神を殺すにはどうしたらいいんだろうか。

本に求める答えなどないのかもしれないが

何も知らずに足掻くより、何かを知って足掻きたかった。

ページをめくる度に、吐き気や頭痛は強くなった。

混乱が更なる混乱を招いた。

けれど、その手を止めたくなかった。

止めたら、この世界から出ることさえ諦めてしまいそうだから。

そして僕は本を閉じた。

流石にこの量の本を全部読もうとは思わない。

時間が惜しいし、自分の体が持たない。

教室で、2人きりで話し合おう。

暴れるようなら、みんなを教室の外に避難させればいい話だ。

僕は大げさな話、死さえ覚悟して図書館を出ていった。

彼と、戦うために。

何人もの人が落としていった大切なものを守るために。

何人もの犠牲を、無駄にしないために。