十七節(やべぇ条野さん出せてない) ページ49
先程より強い力で壁に叩きつけられ、背中の硬くなった皮膚が砕け、内側の肉が出てしまい大量の血液が溢れ出す。
額にぶっ刺された剣もこの状態だから耐えれたものの、生身の状態だったら本当に死んでた。
｢流石です。流石S.H.コーティア。常人ならば此処等で気絶していた。｣
俺はチラリ、と視線を入口に逸らし仲間が既に避難した事を確認する。
｢…君はいつも他人を優先する。そんなにスラム街の皆が心配かい？｣
俺は額に刺さった刀を抜き、吹き出る血飛沫を無理矢理熱で止血する。ボロボロと皮膚は砕け落ち、生々しい肉が所々見える。顔の皮膚も砕け落ち、硬化によって動きにくかった唇が動くようになった。
｢た…りめぇだろ。どんなに意地汚く貧弱に生きてても、人間だ。俺は…どうやら弱い人の味方らしい。｣
すると彼は少し苦しそうに微笑んだ。だが、一瞬で無表情に戻り、｢そうか。｣と続けて言う。
｢矢張り君は眩しいよ。｣
｢…そうかよ。｣
周りが激しく燃え、今にも崩れ落ちそうだった。きっと一酸化炭素とかがこの部屋を充満してるだろう。流石の野郎もキツそうだった。
｢今のこの状況じゃ戦いづらいな。｣
そう言って彼は足を構えた。
｢少し、散歩でもしようか。｣
そう言って、また俺を全力で蹴る。今度は窓の方へ蹴られた。どんなに外側に鉄の壁を張っても彼の足の威力には負けたのか、硝子と鉄の溶けた音と割れた音が痛みと一緒に俺の耳を襲った。
｢ガッ…！？｣
ビルの最上階から、蹴落とされた。体はもう悲鳴を上げ、燃え朽ちていく。なのに彼奴の体は傷一つ無く、服が埃まみれになっただけ。
｢クソッ！！｣
すると直ぐに野郎も俺を追って落ちてくる。彼は直ぐに俺に追いつき、またお得意の蹴りを入れてくる。俺の体は蹴りの反動で正面のビルにぶつかり、ビルの硝子を割って転がり込む。周囲は悲鳴をあげ、俺から逃げていく。立ち上がろうと体を起こすも、また目の前に野郎が現れ首を絞めあげ床に何度も叩きつける。
何回かで飽きたのか、俺をまた外に投げる。段々と意識が遠のく。そんな中仲間の声が聞こえた。
｢リーダー！！このまま落ちてこい！！｣
下を見ると、仲間が運転するトラックが俺を追い掛けて走っていた。俺はそのまま落ち、無事にトラックの荷台に落ち、彼から逃げる事に成功した。
｢…行っちゃった…。…また、君に会えると良いな。｣
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肉塊(プロフ) - 低鈴さん» 好きになってもらって何か嬉しいです。連載までまた少し待ってください。これから飛ばします (2022年12月11日 20時) (
レス) id: 9c26b5fd8b (このIDを非表示/違反報告)
低鈴 - 何かめっちゃすきいぃぃぃ！ってなりました！更新頑張って下さい！応援してます！ (2022年12月11日 20時) (レス) id: 8c328be9ea (このIDを非表示/違反報告)
肉塊(プロフ) - 花陽さん» いつも本当にありがとうございます。これからもまた心臓に悪い展開を続けていきますので何卒〜 (2022年7月29日 23時) (レス) id: 9c26b5fd8b (このIDを非表示/違反報告)
花陽(プロフ) - 続編おめでとう御座います､【熱】の血の花嫁編も佳境に入ってきまして､とても楽しく読ませて頂いております｡此からも応援してます! (2022年7月29日 23時) (レス) @page1 id: 7fe3a7997e (このIDを非表示/違反報告)
肉塊(プロフ) - 三斗(トリップ願望者)さん» うぃ〜‼️ありがとうございます‼️これからも驚かせていきます！ (2022年7月29日 22時) (レス) id: 9c26b5fd8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：肉塊 | 作成日時：2022年7月29日 21時
