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彼の部屋に入り扉を閉めた瞬間、彼は私を強く抱きしめた。
驚き固まる私をよそに彼は私が存在する事を確かめるかのように抱きしめる
「響…」
私の耳元で甘く優しく私の名前を呟く
久しぶりに目が会っただけでドキドキしたのに抱きしめられて…さらにそんな声で名前を呼ばれたらドキドキを通り越してバクバクいってオーバーヒート寸前だ
「センラ君…あの…どうして」
全く文章にならない。
あれだけ勉強して先生から大学受験も余裕だとお墨付きまでもらったにも関わらず単語しか出てこない。
もはや自分の言いたい事が自分でさえわからない
私の感情を強く揺さぶる原因はやっぱり彼で…
それさえも嬉しい私は末期なのかもしれない
「なんでは俺のセリフやろっ！」
突然彼は叫んだ
私は彼がなんで怒っているのか、全くわからずきょとんとした顔をしてしまった。
彼は私の反応でようやく私が理解していない事に気づいたのか説明してくれた
「はぁ…
あんな、いきなり避けられたら悲しくなるやろ！突然響が俺の隣からいなくなって、どれだけ探しても見つからんし！この３ヶ月どこで何してたん！？」
とりあえず、彼が怒っている理由が私が彼の隣から離れた事だという事は理解出来た
でもなんで私なんかがいなくなっただけでそこまで怒るのかが私にはどうしても理解出来ない
だから聞いて見た
「なんで私ごときがいなくなっただけで怒るの？」
彼の表情が固まった
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作者名：桜香 | 作成日時：2019年1月20日 0時
