願わくば… (ページ11)

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久しぶりに彼の家族と会った。

いきなり３ヶ月もこなくなった私を彼の家族は何も聞かずにいつも通り接してくれた。

ただ彼はいなかった。

彼の母いわく彼は私が彼と距離を置いた当たりから夜遅くまで何かをしていて帰ってこないらしい。不思議に思った彼の家族は彼に理由を聞いたが頑なに口を開かず途方に暮れていた所に私を見つけ彼の姉は私をここに連れてきたらしい。

でも私は最近彼に近づいていない、だからわからなかった。

頭の中でぐるぐる悩んでいると彼の姉が私に彼への恋心はどうなったのか聞いてきた。

私はその問いを聞いた瞬間に涙が出てしまった。まるではじめてこの家にきた時のように号泣して、最近考えていたことを打ち明けた

しばらくして泣きやんだ私に彼の家族は優しく教えてくれた。
私の気持ちは確かに行きすぎれば''依存''になるかもしれないがただの恋だと…

それを聞いた瞬間に心が軽くなった。
私の想いは普通の恋心だと彼の家族が認めてくれた。ただそれだけで私は許された気がした。

その時玄関の扉が開いた音がして、彼が帰ってきた。
リビングの扉を開け小さな声で

「ただいま」

と言い自分の部屋に帰ろうとしたが、私と目が会った瞬間彼が止まった。

信じられないものを見るかのような目で私を見つめ、ゆっくりと私に近づき私の手に触れた瞬間彼は私の手をつかみ自分の部屋に駆け出した。