魔法 【マルフィ】 ページ36
彼の姿を文字制限、ページ制限が無いという条件……と言われれば私の持っている日記帳が彼の魅力が文字として現れ、その文字は映像の一部となる。
ヴィランズになる為の知識や技術は得ている。私はミスターが気まぐれで教えた魔法を少しだけ使える。ゲストの前で見せるということはないが、スキャターにはよく見せて遊んでいた。
"Action"
そう唱えれば、文字が紙から離れてそれがいくつにも重なり、形を作る。日記に記したように、形が動く。それを見て懐かしむ。この魔法は、どうやら文字にしか効かないようで絵や図には反応しない。文字の方が気持ちが表しやすいのでは?と2人で解決した。
話を戻しましょう。冒頭の彼というのはマルフィさんの事です。私が誰も居ない談話室でそれを楽しんでいると、マルフィさんが何処からか顔を出して、それを見られてしまった……「素晴らしい」と褒められてから、マルフィさんが「見せてくれないか?」と強請るようになってしまった。「他のリクルーターには内緒にするから」って、そういうことじゃあないんですが……ああ、私とスキャターの楽しみが……
───……──────……
「とても素晴らしい魔法だね、Vに教えてもらったのかい?」
『ええ、そんなところですね』
「……これは君にしかできない魔法だ」
安い『美しい』という言葉に飽き飽きしていると、私達のいる談話室の扉が思い切り開く。開けた当人も少し悲鳴をあげてから私のところに走ってくる。
「A、早く来て!ジャッ……」
『すぐに行く、場所は?』
「え……あ、コ、コレクションルーム!」
『……何があったか知らないけど、緊急事態だってことは分かったわ』
見えたのよ、一瞬だけ……ジャックハートさんが倒れて苦しんでいるのが……
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作者名:東雲大我 | 作成日時:2018年10月22日 2時