星が夜に溶けたみたい２-Fuma

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月曜、昼休みにスマホを確認すると風磨から『レポート無事提出完了』とラインが来ていた。

『お疲れ様』って返したら『更にレポート出された…』って文字と死にかけた犬だか豚だかのキャラスタンプ。

提出は1週間後らしい。

『頑張って』って返したら『おう』って返事。

それからとりとめのないやり取りを少し繰り返しやがて終わった。

風磨の邪魔をしたくないからしばらくは連絡を控えようと思った。

日々の仕事を熟して、休日は念入りに掃除をして久しぶりにカフェを巡って過ごした。

心はとても落ち着いていた。

月曜、もうすぐ秋学期の前半試験があるので図書館を利用する生徒が少し増えた。

試験科目は少ないからそこまでではないけれど、それでもこの時期はいつもよりも館内の空気がピリッとしている。

風磨から『レポート出してやった』ってなんだか上からなラインがきて『頑張ったね』って返事した。

風磨にも試験があるのだからやっとゆっくり出来るってこともなく忙しい時期に入るのだろうし私もこの時期は利用者が増えるからいつもより忙しくなる。

もうしばらく連絡を控えるのを続けなければ。

翌日の火曜日は2限の前に風磨が私のいるカウンターに顔を出してくれた。

「眠い」って言うからガムあげた。

去り際に「じゃあね、司書さん。」って声のボリュームを落として。

ねぇ、名前を呼んでいなくてもそんな甘い声で呼んでちゃどのみち一緒だよ。

それからは本当に忙しいであろう風磨と連絡を控えてる私とのやり取りは、たまにするラインのみで互いの生活に専念って感じ。

風磨も頑張ってるんだって思ったら1人でも平気だった。

司のことを思い出してももう大丈夫だった。

私って意外と薄情なんだね。

でも過去を引きずるよりずっといい。

土日は買物に出たり友達に会ったりして久しぶりにアクティブに過ごした。

友達に司と別れたって言ったら驚いていたけれど。

まぁね、それなりに長かったしね。

結婚だって考えたし、実際そんなような話だってしたことあったくらいなんだから。

それなのにあっけらかんとしてる私に友達は更に驚いてたけど。

すぐに「新しい恋？」って見破られてしまった。

まさか相手は年下のしかも自分が勤めてる先の大学生だよなんて言えなかったけど。

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