星が夜に溶けたみたい２-Fuma

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「そんな可愛い顔、しないでよ。」

「・・・え？」

「なんで大人しく俺のになってくんないの？」

「風磨のもの？」

「貴女をもの扱いしたいわけじゃないけれど…。」

「風磨は、誰のなの？」

あぁ、声が震えた。

だってこんなセリフ、勢いじゃなきゃ言えない。

風磨は私のものじゃないんでしょう？

それなのに、私は君のなの？

そんなの狡いじゃない？

それなのに、それでも私、いいと思ってる。

司のときはそんな気、サラサラなかったのに。

風磨に切られるくらいなら、私・・・。

間違ってるって解ってる。

でも、モラルもプライドも全部捨てる。

なりたくない私にもなるから…。

風磨の都合の良い女で良いの。

君が飽きるまででいいから傍にいたいよ。

あと少しだけでいい。

バイバイはやだよ。

「俺は、俺のものだけど。」

「・・・そう。」

そうだよね。

解ってた返事。

それで傷つく方がおかしい。

「でもAが…。」

「うん…。」

「Aがどうしても欲しいって言うなら、あげる。」

「なんで・・・。リリナちゃんは？」

なんでそんなこと言うの？

意味が解んない。

嬉しいのにやっぱり嬉しくない。

風磨までそんなこと言うの？

なんで。ねぇ、なんで。

風磨にはそんなこと言って欲しくなかった。

矛盾してる、私。

他の人のものでもいいから私にも愛をちょうだい。

そう思ってるくせにやっぱり風磨にはそうあって欲しくないんだ。

風磨にとって私は都合の良い女でいいのに。

バイバイは嫌なのに。

でも風磨はそんなことしないでよって。

風磨は違うって。

風磨は綺麗だと信じたかったのに。

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