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好きになりたいのに、
好きになれたら、
好きにならないと。
最近の俺は焦ってばっかり。
必死で駆け抜けてきたツアーの、
オーラスも無事に終えた。
季節はいつの間にか、夏真っ盛り。
数日経って、
映画の撮影が始まる直前。
淳太社長に呼び出されてん。
社長直々に、
しかも濱ちゃんや流星なしで一人きりって、
ちょっと緊張するねんけど・・・
俺、なんかやらかしたりしてへんよな？
仕事は今のところ順調なはず。
ドアをノックして、社長室に入る。
淳太社長は忙しそうに電話しとって、
ジェスチャーでソファに座って待ってるよう促された。
革張りの焦茶のソファに腰掛ける。
目の前のガラステーブルの上に、
一冊の本が置いてある。
「与謝野晶子、乱れ髪・・・」
現世の俺は、興味もないし、読んだ事ない。
けど、俺、この中身、知ってる。
思わず、手を伸ばして、ページを開く。
夢中になって読んでもうてて。
「小瀧くんも覚えてるか？」
社長の声に、我に返った。
「すいません、勝手に」
「ええねん。
それは、小瀧くんにあげるつもりやったから」
社長の笑顔が、淳子さんのそれに重なる。
「あの、なんで僕に、」
「覚えてるやろ？
昔の俺が小瀧くんに、この歌集をあげた事」
「なんとなく、ぼんやりと。
何度も返そうとしたけど、淳子さん、ええって。
けど、お借りした時のことは何も覚えてません。
それより、社長も記憶があるんですか？」
「途切れ途切れやけどな。
この本を貸した時のことははっきりと覚えてる」
「えっ、どんな状況やったんですか？」
「照史の経営する喫茶店で、
初めて望美ちゃんに出会った時や。
興味持ってたから、
貸してあげると、淳子から言うた」
「そうですか。
照史さんのお店・・・」
朧げな残像が、頭によぎる。
裏通りにある、瀟洒な喫茶店。
特別な日に着る晴れ着の俺が、紅茶を飲んでる。
ほんまに幸せそうな顔をして。
向かいにいるのは、照史さん。
そして、俺の隣で微笑んでるのは・・・
もやがかかる。
酷い頭痛がして、全てはかき消された。
「小瀧くん、大丈夫か？」
「はい」
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fool(プロフ) - 蒼乃碧さん» ありがとうございます〜💕うるうる🥺恐れ多過るお褒めのお言葉。感謝感謝です。時代ものはスケールが大きくなって書くの楽しいんですよね。あまり人気はなさそうですが💦甘々赤緑ずきゅんしてもらえたら嬉しいです💕 (2023年2月3日 23時) (
レス) id: 5c064e1f18 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃碧(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございました！大好きなはまこた、大好きな三角関係…実写化してもおかしくない壮大なお話感動しっぱなしでした。番外の赤緑も楽しく読ませていただいてます^_^ (2023年2月3日 18時) (レス) id: b2e7866667 (このIDを非表示/違反報告)
fool(プロフ) - みさきさん» ありがとうございます💕紫桃、最後は怒涛の更新になっちゃいました。あんなに休んでたくせに😅赤緑は超短編ですが、これぞかみしげ！むずきゅん！を描きたいです。ずきゅん来てもらえたら嬉しいです💕 (2023年2月2日 13時) (レス) id: 5c064e1f18 (このIDを非表示/違反報告)
fool(プロフ) - じんじんさん» ありがとうございます💕リクエスト通りにとはいかなかったとは思うのですが、気に入って頂けたら嬉しい〜💕紫桃は初でドキドキしつつ書いておりました。素敵な設定、こちらこそありがとうございました💕 (2023年2月2日 13時) (レス) id: 5c064e1f18 (このIDを非表示/違反報告)
fool(プロフ) - stcさん» ありがとうございます〜💕はらはらもやもやさせちゃったかな〜😅紫桃は初で試行錯誤しつつでした〜こちらにも来てもらえて感激です💕そしてそして✨やっぱり安定の赤緑🍎🍏書いてて楽しいです💕 (2023年2月2日 13時) (レス) id: 5c064e1f18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool
| 作成日時：2022年12月15日 21時
