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「え、先輩！？もしかして体調悪いんじゃ…」
「いや、マジで何もねぇから…出来れば黙ってて…」
「は、はい」
瀕死の先輩にそう頼まれては黙るしかない。いつもへらへらしてるイメージがあるだけに、泣きそうな顔は新鮮だ。
ふとそこで浮かんだ考え。まさか先輩は私と恋仲になった『もしも』を想像して死にかけているのだろうか。そうだとしたらなんか傷つくぞ。
「あ、悪い、姉ちゃんから電話」
「どうぞ、お構いなく。あっ、終わったら明日の予定立てましょうね！」
「ん、了解」
そう言って部屋を出た先輩。ワンコールで出るあたり流石である。暫くして微かに聞こえてきた先輩の声は、何か必死に弁解するように聞こえた。霧子さんに何したんだ先輩。
「だっ！…から、分かってるって。うん、まあ確かにはっきり言わなかった俺も悪いけどさ。…うん、ありがと、姉ちゃん」
「…びっくりしたぁ。本当、何したらそんなに焦るんだ…」
いきなり大きな声が聞こえたため、驚いて財布の中身をひっくり返してしまった。慌てて拾っていると、一枚の名刺が目につく。誰のかと思えば、霧子さんの横にいた若い刑事さんのもので、渡された時に何故か撫でられたことを思い出した。今思えば、あの時の仮面ライダーとどこか似ていたように感じる。
「…どしたの、名刺なんか見つめて」
「あ、いえ、この前の刑事さんのなんですけど…。何だか、助けてくれた仮面ライダーに似てた気がして」
「進兄さんが？」
「何となく…って、何でそんなに機嫌悪いんですか」
いつの間に電話を終えたのか、気づけば背後に立っていた。前もそうだったが、私が仮面ライダーやあの若い刑事さんの話をすると決まって機嫌が悪くなる。刑事さんと仲が悪いのかとも思ったが、そういう訳でもなさそうだし、何が何やらさっぱりだ。
「あのさ…って、何、えっ！」
「イライラするのは糖分が足りない証拠ですよ。大人しくそれ食べてください」
名刺をしまって鞄から袋を取り出す。何か言いかけた先輩の口にそれを突っ込んだ。その時の咀嚼する様子が可愛かったのは内緒にしておこう。言ったら殺される。
「…うま」
「ふふ、お菓子作りは自信あるんです。お口に合って良かった」
「ふーん、手作り、ね…」
良ければどうぞ、と袋を渡せば、躊躇いがちに受け取った。ちょっと笑ってる様にも見えたから、気にいってくれたのだろうか。
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横峯俊(プロフ) - 星野よだかさん» 私もたまにやってしまいます・・・予測変換って怖いです (2020年1月30日 21時) (
レス) id: c8474ba40d (このIDを非表示/違反報告)
星野よだか(プロフ) - 横峯俊さん» ひぇぇお恥ずかしい！盛大に間違えてますね…お見苦しいものを載せてしまい申し訳ございません！ (2020年1月30日 14時) (レス) id: 61486b168d (このIDを非表示/違反報告)
横峯俊(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いてます。一つ変換ミスを見つけたので、修正お願いします。壇黎斗のとの字の漢字が変換ミスしてますよ！これからも応援します (2020年1月30日 12時) (レス) id: c8474ba40d (このIDを非表示/違反報告)
星野よだか(プロフ) - ゆずさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！詩島剛は特に気合入れて書いていたのでそう言っていただけて安心しました。拙い文ですが、これからもよろしくお願いします！ (2019年9月23日 20時) (レス) id: 61486b168d (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - よだかさんの書く剛好きでした！これからも応援してます！ (2019年9月23日 19時) (レス) id: 59916f9a2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星野よだか(ほしのよだか) | 作者ホームページ：なし
作成日時：2019年8月15日 20時
