コイバナ【短編集】

にっき ページ35

『恋ってなんだろう』


なんて。


大人になって随分たつのに未だに答えが出ない問いかけ。

辞書で引いても出てくるのは異性に抱く好意。なんて書いてあったはず。


じゃあ、異性に抱く“好意”って、一重じゃない。


「かっこいいな」「いいな」「素敵だな」

そう思うことの全てが恋なら、私は何回も、それこそ数え切れないほどに恋に落ちた。



『無理してするものではない』


それはそうなのだろう。

でも私が彼を見て「かっこいいな」ってときめくことと

「すき」って気持ちはそんなに変わらないんじゃないかな。やっぱりちょっと違うかな？



『恋は、気づいたら落ちてるもの。好きな人からやってくるもの』

『けれど待ってるだけじゃダメ』


難しいなぁって思う。待ってるだけじゃダメなのに向こうから来るんだって。

とても矛盾している。



『相手を見ると辛くなる、苦しくなる』

『ヤキモチばかり焼いてしまう』


恋とは案外苦しいみたいだ。

国を１つ滅ぼしたこともある恋愛だが、彼らは恋に取り憑かれてる。

私も、こんなことを考えているあたり取り憑かれてるのだろうか？



『笑顔を見ると幸せになる』

『相手の幸せが自分の幸せになる』


相手の幸せが自分の幸せに。つまり自分も相手も2人で幸せにならなくちゃいけないんだ。

これは難しい。

相手を幸せにしようと思って自分が不幸になったらダメなんだから。



そのうち私もこんな風に思える相手が来るのだろうか。

早くくるといいなって思う。


みんなが体験してるその甘酸っぱい“恋”というものを体験してみたい。

「会わなきゃよかった」「知らなきゃよかった」なんてよくいうけれど

私は全ての出会いに意味があると思ってるから、きっと感謝するだろう。


はじめての気持ちを教えてくれた彼に、(まだきてないけど)それから

それを叶えることができなかったとしても最大のエールを自分に送りたい。



『いつになったら迎えに来てくれるのかしら』


そんなこと言ってないで、たまには自分から動いてみるのもいいかもしれないね。

気長にやっていければいいなって思った。

おとうと→←小話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す