夢をくれた幼馴染みへ捧げる野球人生 3

第12球 学生の天敵、テスト ページ32

「A！！！助けてくれ！！！」
「助けて」

いきなり、部屋の扉が空いた。ビックリしたっ。

「な、なに」
「勉強、教えてください！！ 」
「くださいっ」
「べ、んきょ…？」
「ふ、2人とも、せめてノックくらいはしようよ…。たまたま先輩いなかったものの…知られたら大変だよ？」
「え？」
「誰に？」
(あー、2人とも全然気にしてないんだ…。わかりやすいんだけど)

えーと、勉強って…。

「どれ、かな」
「全部！！」
「僕もっ！」

2人とも全部って…。暁君一般で受けたって言ってたような…。どうやってここ受かったんだろう。
…多分、まだ時間も大丈夫そう。

「金君や春君に何処まで教わったの？」
「えーと…」
「多分ここっ」
「降谷君はここだよ」

2人とも全く覚えてないことがわかりました…。

「国語は文章の中から探すのが多いから、コツを見つければいけると思うよ。後は漢字だよね…。そうだな…」

確かあそこに…。

「こ、これ」
「Aちゃん、この本は？」
「えーと、日記みたいなもの？」
「「「日記！？」」」

いや、そんなに必死に中を見なくても…。

「なんか難しい漢字ばっか！！」
「よ、読めない」
「そう？」
「多分、テスト範囲とかの漢字の熟語や、意味とか出るだろうから、とりあえずそれを読んでれば大丈夫かなって」
「でもいいの？日記なんて」
「日記って言っても、野球のことくらいしか書いてないし…、大分前にメモで書いたのを書き直したくらいで、そんな恥ずかしいもの書いてないから」
「これ、なんて読むんだ？」
「さあ？」
「読めなかったら自分で調べた方が、覚えるかなって」
「そっか」

でも問題は…。

「社会も暗記で山を貼ればなんとかなるけど、理数系と英語は…、私も苦手で…」
「えっ！？どうすんだよ！？」
「英語…」
「後で教えてもらおうかなって」

コンコン

来たかな？

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