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稲実と修北の試合、修北相手にヒットは5本しか打たれていない、未だ無失点のめーちゃん。まともに的を絞らせてない、ピッチングだ。
キレのあるスライダーに、地面に突き刺さるようなフォーク、そしてその変化球を際立たせるMAX148kmのストレート。
ビデオで見るよりも凄い。あの頃よりも全然違う。これが、めーちゃんのピッチング。
そのピッチングにワタワタしだす栄君と、現実逃避をしている暁君。
2人ともめーちゃんのピッチングの凄さは伝わってるみたい。
「どーよ。久しぶりにみた感想は」
「か、叶わない…」
「はっはっはっ。そりゃあ、あんだけ見せられたらなー。お前も鳴と似たようなピッチングだし、投げる肩が違うだけでいい見本だよな」
い、言われた…。
「けど、Aだって負けてねーよ」
「あぁ。Aも努力してることは俺達も知っている」
「…めーちゃん対策する時に、私役立つ?」
「そうじゃなくても力になってくれてる」
「ああ。それに役立つとかじゃなくて、ちゃんと力になってくれてんだからな。自分を駒みたいに言うな」
「う、うん」
「くー!!俺も負けねーからなA!!」
「僕も」
違う方からも視線を感じる。そっちを見てみるとノリ先輩や丹波先輩もこっちを見ていた。
い、威圧…。
「投手陣はAに負けたくないようだな」
「はっはっはっ。流石A」
「み、皆、試合を見てくださいっ」
ちょっとだけ恥ずかしい。少しだけゆきくんに隠れる。
あれ、めーちゃんこっち見てる。
なんだろ。
(特別サービス。よーく見といてよー。俺はまた強くなったぜA)
あ、あれは…。
「チェンジアップ…」
「いえーい!」
こっちに向けてピースサインしないでっ。
それよりも、緩急まで身につけてる…。
けど、めーちゃんはこの回で降板してしまった。
「ま、けたくない」
「威嚇のつもりで投げたつもりだろうけど、これぐらいで怖気付くようなチームじゃねーぜ」
「御幸、アップに行くぞ」
「え?」
「ブルペンでボールの状態を見ておいたほうがいいだろう。お前がリードしやすいようにな」
丹波先輩が、歩み寄ってくれた。
意識がより強くなってチームメイトの絆が強くなった。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (4月2日 2時) (レス) @page41 id: e83d5f7d48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星河実羽 | 作成日時:2023年9月12日 22時