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ふぅ、お腹いっぱい…。少し時間できたな…。
あの後ろ姿…。
「春君、ゾノ先輩」
「Aちゃん」
「2人ともバットを持って…素振りですか?」
「ああ。アイツらがバテてる間に俺たちが自主練して、次は背番号を奪ったるんや!なのにこいつときたら余計にやる気をだしおって!」
「僕もまだまだ負けてられませんから」
「頑張ってくださいっ」
「おうー!」
影で自主練してる。それはゾノ先輩だけじゃなくて皆そう。皆レギュラーになりたいから。そんな先輩たちを見てるから…
「ドリンクとか持っていきましょうか?」
私も力になりたい。
「ええって。マネージャー業はもう終いやろ?それにお前も何か用事があるんちゃうか?」
「グローブを持って散歩、なんてことはしないよね」
「さ、最近投げてなくて…」
「はっはっはっ。ストレス発散ちゅーわけか!」
んー…。ストレス発散って言うわけではないんだけど…。
「じゃあ僕も自主練してくるね。Aちゃんもほどほどに」
「うん」
あっちに、ネット置いてあったはず。
ストレートからっ。
トスッ。
………とすって。威力…なさすぎじゃ…。
まさか…。
トスッ
ポスッ
コツン
スライダーも…カーブも…スプリットも…。いや、スプリットに関しては威力どころか、届いてすらない…。
フォームから見直し、かな…。とりあえずストレートだけでも、今日は投げておこう。
どんな変化球でも、生かすも殺すもストレート次第。
ストレートを感覚戻さないと。
まずは大きく振りかぶって、体重移動を意識しなが、らっ!
トスッ
うぐっ。早くなってすらない…。
「ボールだな」
「えっ」
珍しい声がした。いつもは栄君や暁君の面倒見てる。
「クリス先輩」
「こんな時間まで自主練か、御幸が心配してたぞ」
ま、またゆきくん…。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (4月2日 2時) (レス) @page41 id: e83d5f7d48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星河実羽 | 作成日時:2023年9月12日 22時