夢をくれた幼馴染みへ捧げる野球人生 3 (ページ20)

今日:2 hit、昨日:26 hit、合計:2,012 hit

7 ページ20

「えと、わかんないけど、それならよかった」
「よかねーよ。この合宿中、まともに食ってねーだろ」
「た、食べてる」
「それか動きすぎだな。ちゃんと休んでるのか？」
「休んでるっ。初日以来ボール投げてないし…」
「そーじゃねーよ。ちゃんと先輩もいるんだ。ちゃんと任せるとこ任せて、体休めろよな。合宿はまだ続くんだぜ？」

それは、そうなんだけど…。流石に疲れている先輩にお願いをする訳には…。

「よし、できた。明日も早いし寝よーぜ」
「う、うん。ゆきくんはベッド使ってね」
「は？じゃあAどこで寝るわけ」
「ど、どこってゆ、床で」
「んなことしたら体痛めるだろ、こっちこい」
「だ、大丈夫だか、らぁぁっ！？」
「お、久しぶりの大きい声」

ゆきくんは座ってる私をいきなり抱き上げ、ベッドへと連行した。

「落ちると危ないからお前は壁際」
「せ、選手の方がダメだよっ」
「お前の力で落ちるとは思わねーもん。はーい、ちゃんとお布団被りましょーねー」
「だ、だから」
「はい、おやすみー」

有無を言わせないように抱き込まれる…。ちょっとしたらすーって声が聞こえる。体が疲れてるんだから、すぐ寝ちゃうのはわかるけど、ちょっと早すぎる…。
心臓の音がよく聞こえて、ついつい聞いているといつの間にか目の前が真っ暗になった。