夢をくれた幼馴染みへ捧げる野球人生 3 (ページ19)

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危ない…。お風呂で寝かけるとこだった…。
部屋に戻るとゆきくんが…。いや、ゆきくん、寝ていた。寝ている、よね？アイマスクしてるから分かんないけど。
見事に私のベッドに。それは大丈夫なんだけど…。
持ってきた枕、抱き枕にしてるよ…？いいんだろうけど…。
流石にドライヤーの音を鳴らすのは忍びないからタオルで水分を拭う。

久しぶりにゆきくんの寝てる姿見るなぁ。
いつも私の方が先に寝ちゃうから。

ひっそりと、ベッドに腰掛け、頭を撫でてみる。あ、なんな新鮮。今ならゆきくんがよく頭を撫でる気持ち、わかる気がする。

密かに堪能していると、パシッと手を掴まれる。

「お、起きてた、の？」
「少しうとうとしてただけだ。Aが帰ってきた時、目は覚めてたよ」
「う、なんか、ずるい」
「ずるいってなんだよ。それに家主より先に寝るわけには行かねーだろ」

疲れてるからいいのに…なんて思いながらゆきくんはアイマスクを外して私を見る。でもやっぱり眠たそう。

「無理しないで」
「してねーよ。それより髪、まだ濡れてる。ドライヤーは」
「う、うるさいかなって」
「ちゃんと乾かせよな」

いつの間にやらドライヤーはゆきくんの手にあった。いつの間に取り出したのやら。
暖かい風が吹く。耳をかすめると少し擽ったい。

「あとA痩せた？手を掴んだ時、なんか違和感あった」

い、違和感！？