1 ページ10
「Aも、もう高校生か。早いわね」
「そう、だね。私もそう思うよ」
「一也君の後ろを着いていく姿は変わらないのにね〜」
「うっ、わ、私だってちゃんと考えてるもん」
「はいはい、そーね。そーさせてるものねー」
「おかーさん、最近変」
「そんなこと無いわよ?」
でも笑顔が怖いことが増えました…。
「おねーさん、ご飯はもう少しかかりそう?」
「あと少しね。気にしず休んでて良いのよ。せっかく帰ってきたのに」
「いや、おじさんがいる時しか頼めないからさ」
「…すぐ切り上げなさいね」
「やりー、おじさんキャッチボールしようぜ」
「とかいいながら投げさす気満々だなお前。おーいAもこーい」
「いってきなさい」
「でもここ」
「長年のお母さん、舐めちゃダメよ?気になるでしょ?」
「ま、まあ」
「ほら、いったいった」
軽く追い出された気がする。
でもそうか、おとーさんとゆきくん1年ぶり?もう少し経ってる?ぶりなんだよね。ずっとおとーさんの球受けたいっていってたから、受けたくもなるのか。
ちゃっかり自分のミットを持ってきてるくらいだもんね。
「よーしAみとけよ、こいつがまだまだひよっこだって証明してやるならな!」
「俺だっていつまでも小さいガキじゃねーんだ。びっくりしてぎっくり腰おこすなよ!!」
「いいよんな!!!」
「にっしっしっ」
よいしょっと、外に見える窓際に座る。この光景も久しぶりだな…。
「おじさん、いつでもいいぜ!」
「怪我だけはすんなよ!」
おとーさんは大きく振りかぶった。え、キャッチボールって…?
「うるらあっ!」
「ふっ!」
パアンッッ!
音が鳴った。ゆきくんのミットには…。
「入ってる…」
「ははっ、すげー音だった。おじさーん!とれたぜー!」
「なるほどな、でかくなったのはその体と口だけじゃねーってことか」
「どんどんきてくれてもいいぜ!全部捕ってやる!」
ゆきくんは言葉の通り、ずっとおとーさんの球をとることができた。ゆきくんもおとーさんも楽しそう。
「まだやってたの?」
「うん、ゆきくん凄いよ。おとーさんの球あんなに捕れるんだもん」
「全く、似たもの同士ね。少しっていったのに。貴方たちー、ご飯だからもうおわりなさーい!!!」
「わあーった!一也ラスト1球!」
「おう!」
おとーさんが最後に投げた球。それは…
「!?」
スライダーだった。
9人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:星河実羽 | 作成日時:2023年9月9日 14時