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「おい、投げるんやったら、相手になってやるぞおらあ」
あ、東先輩、あの子に打ち取られても何この気迫…。
「え、い、いや、です」
「なあにいっっ？」
「ちょっと東さーん、うちの子いじめないでくれますー？」
「やかましい！このおしどり夫婦が！！！一緒に滅多打ちにしてやる！！」
「おし…」
「流石東さん、よく分かってらっしゃるー」
え、やるの…？
それならもっかいあの男の子と…。あれ？
「さっきのやつなら礼ちゃんが別のとこに案内してたぞー」
「い、いつの間に」
「これで助けはなくなったな。天狗様およびだからさっさとやって、打ち取ってこーぜ」
「1度アウトに取れたくらいで調子にのるなよ御幸ー！！」
私、代替品じゃ、ないです。
「ま、気持ちはアウトとるつもりでもいいけど、投げる時はバッティングピッチャーのつもりで投げればいいよ」
「…簡単に打たれろって、こと？」
「そうじゃなくって。今東さんあいつに三振させられた事で血が頭にきてるだろーからさ、これなら簡単に打ち取れるってこと。最初は変化球多めで、最後にまっすぐで投げたらそう簡単には打たないよ、あの人」
「そう、だといいけど」
「よし、打ち取ってこーー！」
その結果、初めてホームランは打たれなかった…。でも三塁打ぐらいは飛ばされた。く、悔しい…。
(あんなけ投げてホームランは1つもないんだ。結果はどうあれ、レベル自体は上々だろ)
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作者名：星河実羽 | 作成日時：2023年9月9日 14時
