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「はーい」
「…御幸先輩？」
また降谷かよ…。
「んだよ。Aなら無理だぞー」
「失礼します」
「いや、人の話聞けよ…」
爪はこんなもんか、ヤスリかけてっと
「…寝ているんですか？」
「ああ。今日の練習と、あの時のことがよっぽど嬉しくて、すぐ疲れがでたんだろーよ」
「へー」
「お前こそ、なんの用だよ」
「Aに用があって」
「寝てるから出直せ」
「……寝顔みていいですか？」
「は？やだよ」
「失礼します」
「おい！」
ほんとこいつ、人の話ききやしねー！
「ほんとだ、寝てる」
「嘘つくかよ…。ほらもうでてけ」
「……そうします。また明日の朝でもいいですし。本当は今日が良かったけど…。おやすみなさい」
「お、おう」
嬉しいはずなのに、案外素直に出てってくれたことにほっとするが、なんか引っかかる言い方を残されたせいで、こちとらもどかしい気持ちだ。
まあ、いいか。ほっといても。
トップコートを塗り、乾くのを待つ。
そういや…、ここの部屋の鍵どーすっかな。中からしか掛けれないし。
…仕方ないよな。
Aを起こさないように抱き上げベッドに寝かす。鍵はしめて…、俺はというと。
「おやすみ、A」
Aのベッドに潜り込み、そのまま次の日の朝までへと快眠した。
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作者名：星河実羽 | 作成日時：2023年9月9日 14時
