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ランナーは3塁。ストレートだけは、ダメ。
インコース、高め、スライダーを、ボールからストライクっ！
(きた、すとれーっスライダー！？)
キンっ
「引っ掛けた！内野ゴロ！」
「アウト！スリーアウト！チェンジ！」
ほっ、よかった。
「ナイピ」
「ナイスピッチ！」
「い、いえ、後ろに、助けられました」
「月宮ナイス！」
「ありがとうっ」
「3球で終わらせやがったなあ！」
「あいつら初球から打ちすぎじゃねーのかおらあ！」
「純さんがいいますか？」
「これがあいつのピッチングの10分の1.5」
「1.5！？なんだその中途半端な数字！」
「俺ならあいつの力を全部出し切れてやれるし、初回あんな外野にも運ばれることない。だてに長年バッテリーやってねーんだ。お前らはまずAのピッチングを見て学ぶとこからだな。あいつすげーから」
(御幸がそこまでベタ褒めするって、Aどんなけのやつなんだよ)
「Aができることはわかってます」
「ん？」
「僕の球褒めてくれましたから」
「そこじゃねーだろ！！」
「あいつは人の悪口なんてよっぽどのことがない限り言わねーよばーか！」
「後輩相手になにしてんだお前も！」
あそこどうしたんだろ…？
なんか仲良さそう。
「月宮さん、次打席だよ」
「あ、ごめんね。えーと…」
「こ、小湊春市だよ…」
「…春君、でいいかな」
「ぜ、全然大丈夫だよ！ほら、先輩たち待ってるから」
「う、うん。私もAで平気」
「頑張ってAちゃん」
「うん！」
(…春市とA、仲良さそうじゃん)
(本当に)
((こいつらめんどくせえ！！！))
(純は顔がうるさそうだ)
(なんか言ったか哲！！！)
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作者名：星河実羽 | 作成日時：2023年9月9日 14時
