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ワンアウト、１、2塁にランナー。アウトコース、ミットが構えたところにボール球をっ。
(これは、カーブ！叩きのめっ！？)
パシッ
「キャッチ後ろに逸らした！？」
「ランナー回ってるぞ！！」
ランナーは走られたけど。
「すまん！」
1回目で軌道を見せることは、できた。
「あれはカーブ？キャッチャーが後ろに逸らすなんて」
「俺なら絶対そらさねーけど」
「なんの張り合いしてんだよ」
「打席に入ると、思った以上に曲がってくるからな」
「しかも厄介なのはここから」
「どーいうピッチングしてくるかだな」
次、同じコース、今度はギリギリにスライダーっ！
(よしストレーっ、曲がって！)
キン！
「ファール！」
「球が早い訳でもないのに、まともに打たせてない」
「まだまだたったの2球目、本質はもう少し先だな」
「は？なんで今スライダー投げたの。今はもう1球カーブだろ。というよりアウトコース低めじゃなくてインコースもあるだろ。次絶対ストレートだけはやめろよ」
「御幸うるさい」
「こいつほんとAに関することだけはまじでうるせー」
次はストレート…？インコース高めに…。せめて低めのほうがいい。
サインを察してくれたのかとりあえず低めにすることはできた。
ギリギリに力強いのをっ！！
(変化するか、いや迷わず振り抜けっ！)
キーン！！
「あ、ライト！！」
アウトはとれそう。でも、タッチアップ！
「おし1点追加！」
「ナイス！」
「わりー！！」
「だい、じょうぶっ。ツーアウトー！」
「おー、ツーアウトツーアウト！」
「すっとれーとっ！？」
「もうお前グラウンドの外行けよ」
「振り抜いてライト前。僕なら空ぶらせる」
「俺だって内野ゴロだ」
「お前らは何闘争心燃やしてんだ！！」
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作者名：星河実羽 | 作成日時：2023年9月9日 14時
