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時が来るまで、青道高校の最寄り駅までは高島先生に送り迎えをしてくれてる。1人でも大丈夫だと言う私にゆきくんは譲らなかった。なんだったら、一緒に行くとまで。流石に練習はまだあるから抜けさせる訳にもいかないし、とどめはかんさんの「送ってもらえ」の一言だった。
優しい人ってのはわかってるけど、見た目が怖いから、私はまだちょっとだけ怖かったりする。
そんなある日…。
「え、と」
「この子は沢村君。今日見学しに来る子なの」
こんなはじめまして…あるんだ。
「俺、沢村栄純!よろしくな!」
「私は、月宮…A…、よ、よろしく…」
「Aだな!Aも見学か!?」
「見学といえば、見学…なのかな…」
げ、元気だ。
青道に着くと、先に行ってていいって高島先生から許可おりた。
そういえば、今日かんさんいないんだっけ…。おとーさんが渡してくれっていってたこれ、どうしよう。
「A?どうした?」
「ゆきくんっ!」
「おー、おー、どうしたどうしたー!」
わしゃわしゃって頭を撫でられる。私、犬違う。
「髪の毛、みだれるっ」
「ははっ、で、どうした?」
「おとーさんからかんさんにってこれ…」
「監督に?」
「でも今日いないっていうのを、忘れてて…」
「なら監督室にでも置けば大丈夫だろ。見たところ生物でも無さそうだし」
そっか。かんさんお部屋があるんだ。
「私、行ってくる。」
「場所わかるか?」
「えっと」
「一緒に行くか? 」
行くって、言おうとした時。
「くおおおるらあっ川上ー!!」
ビクッ
「なんだその腑抜けた球は!!」
あ、東さんだ…。
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作者名:星河実羽 | 作成日時:2023年9月9日 14時