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「俺たちは誰だ」
「「王者青道！！！」」
「誰より汗を流したのは」
「「青道！！！」」
「誰より涙を流したのは！」
「「青道！！！」」
「戦う準備は出来ているか！」
「「おおー！！！！」」
「我が校を胸に狙うはただ1つ！全国制覇のみ！行くぞー！！」
「「うおーーー！！！」」
迫力凄いな…。何回か見たことあるけど、かんさんが言ったのに火がついたのか今までで1番凄い気がする。
それだけじゃなくて、1年生選手の人たちにも一軍に行きたいっていう火がついたみたい。周りの空気が違うと、皆そっちに傾いていい方向に行くのは、いいチームの証拠、っておとーさんいってた。
「そろそろ行くぞー！試合歓声したいものはバスにのりこめー！」
「「はい！」」
栄君？栄君だけその場に立っていた。
その目線の先にはゆきくん。栄君はエースになるためっていってたけど、ゆきくんをかなり意識してる。もしかしてゆきくんとバッテリー組むためにここに来たのかな。あの時のピッチングのように。
「なんだ沢村ー！俺たちの活躍見にこねーのか？見習いでも試合の見学くらいさせて貰えるぜー」
「自分は残ります。こんな時にこそやらなきゃ、いつまでたってもそっちにいけねーっすから！」
「けっ、この薄情もんが！ま、頑張れやー」
栄君、あんなことあったのにめげずにずっと頑張ってる。その背中はエースそのものを感じさせるほどに。
「Aはどーすんよ」
「あ、私忘れ物を取りに行きたくて、取りに行ったらバスに向かう予定、です」
「早めになー」
「は、はい！」
部屋にボールを忘れてきちゃった。学校の用意してたらそのまま置いてっちゃったみたいだけど…、どこに置いたかな。机の上だと思ったんだけど。
あちこち探し回って見つかった。ベッドの枕元に置いてあった。もしかして持ったまま寝てた…？
と、とりあえず急いで戻らないとっ、バス！
向かってみたら、バスはもうなかった。…お、こられるかな。そんなこと、ないよね。見学行きたい人はっていってたから、うん。大丈夫…。
グラウンドで栄君の様子見に行こうかな。
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作者名：星河実羽 | 作成日時：2023年9月9日 14時
