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「Aちゃんと食ってるか?」
「え?」
「お前が、今日朝食わなかったこと知ってんだぜ 」
「ちゃ、ちゃんとおにぎりにした」
「確かにAが食べれるだけでいいって言ったけどよ、食べなさすぎも考えもんだからな」
そ、そんなに食べてないわけじゃないと思うけど。
「やっぱ環境の変化か?何回か来てるとはいえ、丸1日いるのとは全然違うもんな」
「でも、辛くはないよ。皆優しいから」
「そりゃマネージャーには皆優しいだろ。あれこれしてもらって頭上がらないくらいだろうさ」
「ゆきくんも?」
「かねー 、ほら箸動かす」
微妙な返事…。これは、感謝はしていても、何かしら頼んだりしてるんだろうな…。
「そういや、A今日はもう投げるなよ。今日結構投げたんだしさ。あと明日はノースローな、ボールだけ握ってろ」
「……うん」
「不満そうにしない」
して、なくはないもん。
「よー、お二方」
「なんの用だよ倉持」
「いーだろー、別にここ空いてたんだからさ。ヒャハハっ!」
「たく…」
「にしてもA全然食ってねーじゃん」
こ、これからだし。
「そーなんだよなー、朝もあんま食べてないみたいでさ」
「食わねーと体壊すぞ?」
ふ、2人して…、どうして、よく見てるの…。
「見られると、食べずらい」
「…しょーがねーな。」
ひょいひょいっとゆきくんは私のトレーから半分くらいとっていく。
気づいたらもち先輩も真似してとっていた。
「こんくらいなら食べれるだろ?後で腹減ったらなんか作ってやるからさ 」
「私も作れる」
「いーからいーから。早く飯食って風呂行ってこいよ。レディーファーストだからな、自主練で帰ってくる野郎どもばっかが入る時間遅くなるぞ」
それは、困る。皆のためにも食べないと。
(なんだここの空間、くそあめぇ。座る席間違えたかもな)
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作者名:星河実羽 | 作成日時:2023年9月9日 14時