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「ぅ…」
「A？」
「お、おかわり…3杯以上…」
「まあ選手だけだから、Aは気にせず食べれるだけでいいさ。ほら座ろーぜ、あっち席空いてるから」
ゆきくん、私自分のお盆くらいモテるよ。
「お、Aちゃんおはよう」
「お、おはよう、ございます」
「朝から緊張してたねー」
「そ、それは、もう…」
「おーい御幸ー、可愛い子置いてどっか行けー」
へ？
「ははー、いやでーす」
な、なんか、知らない人まで、私声掛けられてる…。どうして…。
「ほら、ここ」
反対を見ると栄君もいた。
ゆきくんは気にせず、ガツガツ食べてる。
「ん？どうした？しっかり食っとかねーとこの後の練習、体がもたねーぞ？」
なんだかんだ、面倒見はいいんだよね。
「ぶっ、ぶっうっっ」
「大丈夫かお前！？」
「び、ビニールもってくるっ！」
栄君、もう、限界そう。見てたら、食欲が…。
おにぎりにして、あとで食べよう…。
1年生はBグラウンドで、体力テストらしい…。体力テスト…。
「Aはやらなくていい」
「へ？」
いつの間にかかんさんがいた。
「お前はマネージャーであって、選手ではないからな 」
…ふっきれたつもりだったけど、直接言われるとへこむな…。
「こっちのグラウンドで選手たちにボールを出してやってくれ」
「…はいっ！」
高校生になっても、今までやってきたことをやるだけ。
「お、A投げんの？」
「ぅゎ」
ゆきくんからだ…。
「お手柔らかに…」
「こちらこそ」
とか言うけど、ゆきくんは。
カキーンッ
簡単に打っちゃうんだよね…。
「抜かせねーよ！」
「もち先輩！」
「ナイスボール、御幸打てねーぞー」
「倉持いつの間に…」
「どんどん投げてやれ！どんどん捕ってやる！」
「うんっ」
もち先輩、乱暴そうにみえて、かなり面倒見良さそうな人。
「赤城中学出身！！沢村栄純！！記念するべき高校生活大一投！！投げさせていただきます！！」
栄君？
いきなり大きく振りかぶって投げた、遠投？？
あ、曲がった…。
え？え？どうしたの？
「A〜、気にしず続き投げてこいよー！」
気にするなって言われても…、気になるよ…。
でも、皆の練習を邪魔する訳にはいかないっ。
「な、投げるよっ」
だって私は、ここで野球をしにきたんだから。
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作者名：星河実羽 | 作成日時：2023年9月9日 14時
