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時計が２１時を回る頃。
部屋の扉が、音もなく開いた。
そこに立ってたんは、しげ。
コートの肩が白くなってて、
外では雪が降り出したことを知る。
言葉なんか、見つかれへん。
失恋したんやって、顔見たら、分かるから。
「しげ、こっちおいでや。
寒かったやろ？」
立ち尽くしてる、しげに声かけると。
「神ちゃん・・・」
今にも消え入りそうな、弱弱しい声。
「ん」
「俺、頑張った」
「うん」
「告白ってやつ」
「うん」
「俺の予感、的中。
小瀧は流星が好きやねんて」
「・・・しげ」
「分かってたのになあ。アホやな俺」
唇噛んで、俯く。
握りしめた拳が震えてる。
そやのに、無理に笑顔作ってさ。
「なんか歌おっと。
傷を抉るような、すんごい失恋ソング。
神ちゃんも一緒に歌ってな？」
片笑窪見せて、明るく笑うねん。
俺の胸まで締めつけられる。
二人きりで使うには贅沢な広い部屋。
しげは、俺のすぐ隣に来て、選曲してる。
程なくして流れてきたイントロ。
ギターの音がすでに切ない。
二人で歌い出したけど、
そのうち、しげの声が震え出して。
やがて途切れた。
流れ続けるメロディ。
画面には胸に刺さるような切ない歌詞。
嗚咽堪えてるけど、頬には、涙が後から後からこぼれ落ちる。
「しげ・・・」
吸い寄せられるように、その頬に手を伸ばしてた。
しげは何も言わずに、少し顔を上げて俺を見てる。
涙で濡れた瞳。
俺の好きな人を、
こんなに悲しませる、のんちゃんが憎い。
誰も悪くない。
仕方のないことやて分かってても。
「俺を、代わりにしてもええよ？」
戸惑いで、ゆらゆら揺れる、まなざし。
「か、み、ちゃ、ん？」
薄く開いた唇が、形どる、俺の名前。
気付いたら、切なさに任せて、自分の唇、重ねてた。
甘くて、くらくらして。
高揚感と幸せに酔いしれる。
「神ちゃん？」
しげの驚いた声で、やっと我に返る。
激しい自己嫌悪と、後悔が襲ってきた。
「ごめん、俺。
のんちゃんの代わりになんか、なれっこないよな」
誤魔化そうとした時。
「代わりにしてもええの？」
まさか、しげから聞き返されるなんて。
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fool(プロフ) - 7129さん» ありがとうございます〜💕この短編集でもまた赤緑書くと思うのでよろしくお願いします😍とりあえずは青桃で…カラオケの二人シンメ感が最強ですよね💖 (9月22日 22時) (
レス) id: 5c064e1f18 (このIDを非表示/違反報告)
7129(プロフ) - カラオケ赤緑くん、まじ泣きしております…foolワールド、大好きです😭😭😭移行先の赤サイドも楽しみすぎます🔥 (9月22日 17時) (レス) id: f02b13cfb6 (このIDを非表示/違反報告)
fool(プロフ) - tmさん» 長くなりましたが、末長くよろしくお願いします😍 (9月22日 10時) (レス) id: 5c064e1f18 (このIDを非表示/違反報告)
fool(プロフ) - tmさん» 続きは青桃の番外も書くので、よければ読んでもらえると嬉しいです💕この曲、実は私もつい先日知ったところでして💦tmさんのリクエストに合うものを探していて見つけた名曲です。おかげさまで素敵な曲とも出会えました💕 (9月22日 10時) (レス) id: 5c064e1f18 (このIDを非表示/違反報告)
fool(プロフ) - tmさん» ありがとうございます💕他を向いてる赤くんが新鮮で。書くの楽しかったです💕ありがとうございます💕長らく読者様でいて下さり、今回、このようなご縁あり一緒に作品を作ることができて光栄です😍 (9月22日 10時) (レス) id: 5c064e1f18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool
| 作成日時：2023年9月1日 10時
