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死にたくても、死ねない。
辛くても、それを吐き出せない。
傷の痛みをマヒさせようといくら新しい傷をつけても、昔の古い思い出は消えなかった。
毎日、何十、何百もの人が生まれ、死んでいく。
お亡くなりになってしまった人の中には、もっと生きたかった人だっているはずだ。
まだまだ青春を謳歌したかったり。
新たな夢を志したり。
…なんで、僕、生きてんだろ。
そんな中ふと思い出したのは、あの純粋無垢な女の子。
名前も、声も、もうとっくのとうに忘れてしまった。
けれどその姿だけは今も思い浮かべることが出来る。
あぁ、会いてぇなあ。
こんな薄暗い部屋の中にいるだけじゃなくてさ、外にも行きてぇなあ。
あの女の子と、もう一度話したい、なぁ。
そんなことを頭に浮かべながら、僕は再び闇に落ちたのだった。
————まさか、その後、成長したあの女の子と再会することになるを夢にも思わず。
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Leaf(プロフ) - フロチャから来ました。フロチャでは男の子が怖かったけど、この作品を読んだ後は何だか感じるものが違いますね。すごく素敵な作品でした。 (2019年1月14日 21時) (レス) id: b8ce9cd4fa (このIDを非表示/違反報告)
白猫のような(プロフ) - フロチャのストーリーに入り込みました! とても面白いです、更新期待しています! (2018年10月23日 21時) (レス) id: 2e8f40e4be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柴葉ましろ | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2018年10月21日 14時