NEWS、５ (ページ38)

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増田side

みんなに迷惑かけてしまってるなと思いながらも、一人で歩けずスタッフさんにここまで連れてきて貰った

とにかく吐き気が酷くて、ここに着いてからすぐに戻してしまった

LIVEも途中で抜けて、スタッフさんに余計な仕事増やして、ほんとに今日の俺はたくさん迷惑かけてばっかり

ファンの子達もきっとこの日をずっと楽しみにしてくれてたのに、こんなんで、最高のパフォーマンスを見せてあげられないどころか、ステージからいなくなるなんて最悪だな俺…

…早く戻らないと

そう思っているのに吐き気は容赦なくやってきて、とっさに近くに置いてあるバケツを口に当てた

増「ｵｪｪｪｯｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ

ﾊｧ…ﾊｧ…ﾊｧ…」

…苦しい

バケツを置いて、中途半端に起こしていた身体を寝かせた

なんか、熱もあるのかも

頭がぼーっとする

身体中の怠さや吐き気を少しでも和らげたくて目を瞑っていると、スタッフさんが部屋に入ってきた

ス「失礼します
あ、バケツ取り替えますね」

増「…すいません」

ス「いえいえ」

スタッフさんは、手早く中身を捨てて綺麗にしてから、また空になったバケツを俺の近くに置いてくれた

忙しいのにこんな事させて本当に申し訳ないな

ス「具合どうですか？」

増「…まだちょっと」

スタッフ「そうですか…
じゃあまだ出れないですよね」

増「…申し訳ないです」

ス「いえいえ、ゆっくり休んでください
また来ますね」

増「…すいません」

スタッフさんが急ぎ足で部屋を出ていき再び一人になった部屋で、もう1度目を閉じた

体の向きを変えるのでさえ辛くて、ずっと同じ方を向いて怠さや吐き気に耐える

それでも治まらない吐き気に、再びバケツを抱えた時スタッフさんが部屋に入ってきた

スタッフさんはそんな俺を見て駆け寄って背中を摩ってくれた

情けなくて、辛くて、苦しくて、申し訳なくて…
頭の中もゴチャゴチャになってどうしたらいいのか分からなくなってしまった

増「ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ
ﾊｧ…ﾊｧ……も、だいじょぶ…です」

ス「吐き気治らないですね…」

増「…すみません」

ス「一旦バケツ洗ってきますね」

増「…はい
ありがとうございます…」

スタッフさんはさっきと同じように素早い手つきでバケツを洗って、空のバケツをまた近くに置いてくれた

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