【文スト】文スト短編集ですが何か？其の捌【短編集】

スイートポテト。様リク・社長に甘えられましたが何か？ ページ18

せめて二週間に一度の更新を目指して精進して参ります。
スランプからの抜け道が少しだけ見えてきました。
若干口調のブレがあるかもしれません、お気付きでしたらコメント欄迄。宜しくお願い致します。

甘め注意です！
≡≡≡≡≡

スラリと襖の開く音がして、縁側に腰掛けていた貴女はふと後ろへ振り向きました。

先程着物の裾を乱しつつ頑張ってよじ上ってきた仔猫が三匹、膝の上で可愛らしく鳴いて貴女の指と掌にじゃれています。

開いた襖の向こうから覗くのは、此方も猫かと見惑う程に柔らかな銀色の髪と揃いの色をした鋭い瞳、何処からか届く気配に幼い乍ら勘づいた仔猫達は動きを止め、辺りに黄金色の視線を這わせます。

あの人は怖い人じゃ無いから、と囁いて貴女が仔猫の頭を優しく擽ると、嬉しそうな鳴き声を上げて叉もたもた騒ぎ始めました。

「…葵」

響く低い声、其れが平静に少しばかりの怒りと焦りと憧れを足した声音であることに気付いた貴女は、如何やら拗ねている様子の彼に手招きをして、仔猫を脇の猫蒲団の中に寝かせました。

遊び疲れたのか直ぐに動きが鈍くなる彼等を横目に、貴女は社長の名を呼びます。

「嗚呼、そうだな。私だぞ、葵。寂しかったか？」

自分が一番寂しがっていたのに、何時もよりちょっぴり子供っぽい様相の社長は並んで縁側に腰を下ろし、すり、と貴女の肩に頭を乗せました。

ふわふわの銀糸が首筋を撫でたせいで貴女が身を捩ると、逃がさないとばかりに絡められる腕と腕、交錯する二つの視線、社長の相変わらず恐ろしく整った容姿に言葉を失っていると、ぐいっと顔が近付けられて口付けをひとつ。

途端に優位を崩され頬を染め上げる貴女の髪を此れ見よがしに耳に掛けて、社長は悪戯っぽく笑いました。

「葵、今週末はゆっくり二人で過ごそう」

結論:熟年カップル(結婚しろ)

葵「あ、あぅ、はい…」

福沢「む…何だ、何か予定でも入っていたか？」

葵「え、いえ、特に何も、」

福沢「なら問題はないな。……では、取り敢えず今此処で、今迄放っておかれた分を埋め立てよう」

葵「えっ、楽しむって何を……」

福沢「…………ふっ」

葵「あっ、ちょ、えっ、あの、諭吉さん、何でそんな良い笑顔で此方来て、あ、ま、待ってくだ―――」

本当に本当の謝罪とお願い→←ひな様リク・フェージャがドＭになりましたが何か？

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