【銀魂】副長補佐は、サボり魔で…【土方十四郎】

第十八訓　　予備のため ページ21

近『Aは裕福な家庭に生まれ、家族に疎まれていた。』




鉄『まさか、Aさんも妾の子なんですか？』



鉄之助は近藤をジッと見る。



近『いや、Aは正真正銘その家の当主の娘だよ。』



鉄『じゃあ、どうして。』



鉄之助は声を強くする。当然だろう。鉄之助は妾の子で疎まれていたが、



当主の子で疎まれるのは納得いかないだろう。



近『Aの家は武家なんだが、Aの親父は男系子孫を気にしている人でな。』



鉄之助にはこの後の言葉がわかったような気がした。



近『Aには兄貴がいたんだが、Aの親父は長男に何かあったときの



　“予備のため”にもう一人、男を産ませようとした。だが、その時に生まれてきたのが、』



鉄『Aさん………ですか。』



近藤の言葉を鉄之助は代わりに言う。



近『あぁ、ひでぇ話だ。元々Aのおふくろは病気持ちでな。



　 無理に産ませて、男じゃなかったら実の子を突き放す。



　 親子なんて呼べるモンじゃないよな。』



近藤のその言葉には少し怒りが混じっていた。




、




、




、





近『だがな、Aにはトシと同じように優しい兄貴がいた。』

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