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怒られちゃうの確定だな……。
もう全てどうにでもなれの思考回路。
反応がないばぁうくんから少し距離をとって、再度謝る。
こういう時、謝罪しか出てこないなんて情けない。
「もう、」
「わっ」
離れた瞬間、くるりと振り返ったばぁうくんが私を抱きしめる。一瞬何が起きたのか理解が出来なかった。
ぎゅーっと、少し苦しいくらいのハグ。
それとは反対に優しくやさしく頭を撫でられてしまうので、今が怒られているのか許されているのかわからない。
「どこまでも愛おしいな、お前は」
「……え？」
「なに。そんな可愛いこと1人で考えてたの？
スマホと睨めっこしながら？」
「み、見てたの？」
一体どこから見られていたんだ……っ。
まさか、何を見られているかも分かっちゃったのかな……？
……というか、知ってたのに声掛けてくれなかったの？
ず、ずるい……！
結局初めからばぁうくんの手のひらの上でコロコロ転がされていたと思うとなんだか悔しい。悔しいが、きっと一生勝てないんだろうなというのも同時に感じる。
「お前が気づかなかっただけでしょ」
「うぅ、それは、……そうなんだけど……、」
嫌われちゃうかもって怖かったのに。
もう。
ばぁうくんっていっつもそうだ。
そんな所を許しちゃう私もどうにかしちゃってる。
さっきまで不安だったのに、今はそれよりも好きが勝ってるなんて、馬鹿だなぁ。
「でも、そういう事ね。……ホント、俺のこと大好きじゃん、お前」
「うん、すきだよ。大好き」
「……かわいいな」
「ふふ」
今日はなんだかとびきり甘い気がする。
お互いに不安が取り除かれた後だからなのか、ココアに角砂糖を5、6個溶かしたくらいの甘ったるさが部屋に広がった。
ちょん、と互いの鼻先が触れ合い、ボヤけた視界の中でも彼を捉える。
「ね……、キス。もう1回しちゃってもいい？」
「うん、」
「じゃ、……恥ずかしいから目、瞑って？」
「……うん」
ぎゅっと瞳を言われた通りに瞑る。
ばぁうくんからしてくれるであろうキスを待つ。
なんだか心臓が今すぐ破裂してしまいそうなほどドクドクしてしまった。
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作者名：Stellar | 作成日時：2024年1月28日 14時
