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それに、女の子の友達もばぁうくんがいるKnightAの皆の彼女さん達としか連絡を交換していない。
だから今連絡先を見せてもやましい事はないのだが、写真フォルダだけは見られたくなかった。
どうするか葛藤の上で「あのね、」と真実をはなすことにした私。
「ううん、……あの。ケーキ、見てたの」
「……は？ え？ ケーキ？？」
「うん、……ケーキ」
まさかそんなものを見ていただなんて。とでも言うようなばぁうくんの拍子抜けした声。
ばぁうくんにとってはたかがケーキなのかもしれないが、私からしてみれば付き合って初となるサプライズを絶対に成功させよう！ という気持ちだったので、なんだか自分で打ち明けてしまって悔しい。
「え。なに。お腹すいちゃった？」
「ち、ちがうよ……っ。お腹はいっぱい」
もう。まさか食いしん坊さんだと思ってる？？
ちがうよっ……！
「じゃあなんで、」
「……その、サプライズにしようと思ってたんだけど、ケーキ、作ろうと思ってて、」
渋々わけを話す私。
隠し事のひとつも出来ていないだなんてなんだか情けないな。
ばぁうくん、呆れちゃうかもしれない……。
「レシピとか写真とか、色々見てたの……」
「美味しそうなのね、沢山あって。あれもこれもいいなぁ、って。沢山保存してて……、」
「サプライズだから、バレないようにって思わずスマホ隠しちゃったの……。
隠してごめんなさい……」
あとから付け加えるように、「ばぁうくんの周年記念のサプライズね」と伝えるが、相変わらず順番がぐちゃぐちゃな会話だ。
下手くそでごめんなさい……。
喋りたいこと、上手くまとまらない……。
「……」
「あっ。ご、ごめんなさい、あの、えっと」
無言のままのばぁうくん。
もしかして説明不足だったのかもしれないと言葉を付け加えようとするが、他に何をどう伝えればいいかも分からずあたふた。
「……っ、ごめんなさい」
結局口から飛び出してくるのは口癖になってしまった謝罪くらいで、今役に立ちそうな言葉ではない。
……完全に、ばぁうくん呆れちゃってるよ。
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作者名：Stellar | 作成日時：2024年1月28日 14時
