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じっとスマホと睨めっこ。
探せば探すほど、どんどんいい写真がでてくる。
その度にこういうのもいいかもしれないと、優柔不断な私の悪い癖が出てきてしまってる。
ちゃんと初めのうちに計画を立てておかないと……。
いっつも途中でやっぱりこっちがいいかも……、ってなちゃうから。
あんまり保存するのもよくない……？
どの程度が適量なのかわからないまま。
それでも可愛いは世界に溢れていて、保存を止められない。
「……なーにしてんの」
「んわっ？！」
「ふふ、『んわっ』って。びっくりした声出しちゃって」
ちゅっ、とまるで挨拶のように頬にキスを落とすばぁうくん。
しばらく会話が空いたあとの時間はいつもこんな感じのキスで始まる。
いつもならばぁうくんが来たらすぐに反応ができるのに、今日は遅れてしまった。
「何か集中してたみたいだけど……、」
「そ、そんなこと……っ」
「イケナイコトしてたんでしょ」
「し、してないよ……っ」
手に持っていたスマホの画面を胸に押さえつけてばぁうくんには見られないようにする。
思わず隠してしまったけど……。
でも、これはイケナイ事じゃないもん。
ばぁうくんの顔を見ていたら思わず本音を言ってしまいそうでそのまま目を背けると、逃がさないと言わんばかりに目を見つめてくる。
いつもなら嬉しいけど、今はピンチだ。
「んー？ ホントかな……」
「ほん、と」
彼の金色の瞳がキラキラしてて、今日も綺麗。
そんな透き通るような瞳で見られてしまうと嘘をついているのが申し訳なくなってきてしまった。
「それ、俺の目見ながらちゃんと言える？」
「っ」
全てを見透かされているような気さえしてしまう。
分かっていてこんな意地悪なことを言ってくるんじゃないかと。
「い、いえるよ……っ。ほん、んっ」
『ほんと』
後1文字で言えそうだったのに、その瞬間ばぁうくんに唇を奪われた。
先程の頬に触れるだけのキスではなく、噛み付くような、食べるようなキス。呼吸さえも飲み込まれてしまいそうになり必死について行くことしか出来ない。
圧迫感。
食い尽くされてしまわれそうなほど野性的なそのキスが私は好き。
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作者名：Stellar | 作成日時：2024年1月28日 14時
