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そんな彼を独占なんて、贅沢なお願いだ。
そうじゃなくてもばぁうくん夜配信沢山するのに……。
思い返してみれば金曜日から月曜日までの4日間は連続で配信をしている気がする。
リスナーさんに時間を割いて、私まで別で割いてしまうだなんて申し訳ない。
「その……。一応サプライズだから……」
「ケーキくれるんだよね？」
「うん」
「内容もう知っちゃってるのに、サプライズの意味ある？」
「ぅ、」
確かに、そう言われてしまえばサプライズではないのかもしれない。
というか、こんなバレバレのサプライズなんて聞いたことがない。
「……だって、本当はその。サプライズにするつもりだったんだもん」
うっ、あの時話していなければ、まだギリギリサプライズになっていたかもしれないのに……っ。
でも言えていなかったらばぁうくんとはギスギスしたままだったのかな……？
それは、いや。……すごく、いや。
どっちにしろばぁうくんには話している未来しか見えなくて結果オーライであることが分かった。
「へぇ。じゃあ一人でこっそり買い物にも行こうとしてたんだ」
「！」
「悪い子」
確かに。
そういうことを無自覚にもしようとしていたことになる。
現在働かずに家の事だけをしている私は何をするにしてもばぁうくんの許可が必要だった。
だから今回も買い出しのお出かけをする許可を貰おうとしていたのだが、言わないままだったら無許可で行こうとしてたと思うと少し怖くなる。
「ごめんなさい……、」
ひとつの事に集中してしまうと他の大事なものを落っことしてしまうのは私の悪い癖。
きっとばぁうくんもそれは分かっていることで、だから今みたいに注意をしてくれたのだろう。
……わざとではないんだけど……。
ばぁうくんにサプライズしたかっただけなのに。
色んなダメな所が浮き彫りになる。
これじゃあ喜んで貰う所か失望されてしまうのも時間の問題だ。
「はぁ……、仕方ないな……」
「……？」
てっきり怒られると思っていたのに、ばぁうくんは私を優しく撫で始めた。
なんでなんだろう……。
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作者名：Stellar | 作成日時：2024年1月28日 14時
